2023年4月28日金曜日

【小説】暴走している株ブログに思うこと~vol.111~

ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。

X:お疲れ
Z:お疲れ
X:Zの相手はどうなってんだ
Z:絶賛炎上中w
X:おいおい、鎮火すんのか
Z:いつかはするでしょw
X:売上に影響出てるんじゃねえか
Z:かもねw
X:悪魔みたいな奴だな
Z:悪魔じゃないわよ、美・魔・女w
X:・・・
Z:なんか文句ある?
X:いや、ところでYの次の相手って誰なんだ
Z:まだ聞いてないわ
X:相手は過去最高のでかさなんだろ
Z:正しくは、なるかもよw
X:ってことは、小さくなることもあるのか
Z:wwwwwwwwww
X:バカがやることはよくわからん
Z:wwwwwwwwww
X:Yってふだんは何やってんだ
Z:会社員だって聞いたわ
X:バカだから、リストラされてるかもな
Z:wwwwwwwwww
X:さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:私も寝るわ、おやすみ~B

彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。

彼らのネット歴は長かったが、そんな彼らにも知らないことがあった。
彼らは、関わった一部の人から、「まとめ屋」と呼ばれていた。

同時刻、警視庁サイバー犯罪対策課
「交替の時間ですよ」、1人の男がPCを観ている男の背後から声をかけた。
「もう、そんな時間か」、声をかけられた男が振り返っていう。
「まとめ屋のサイト観てたんですか」、声をかけた男が聞く。
「たまに、とんでもないネタがあるからな」、声をかけられた男がいう。
「そういや、まとめ屋で面白いことがわかりましたよ」、声をかけた男がいう。
「Xが女で、Zが男だってことか」、声をかけられた男がいう。
「なーんだ、ご存じだったんですね」、声をかけた男が残念そうにいう。
「かなり前から気づいていたよ」、声をかけられた男がいう。
「どこでわかったんですか」、声をかけた男がいう。
「観てればわかるよ、あとはよろしく」、声をかけられた男がいう。
「了解」、声をかけた男はいうと、席を立った男と入れ替わりに席に座った。

「なりすまし」は、SNSの利用規約などでは禁止行為とされていることが多い。
「なりすまし」自体は、法に抵触しないため、罪に問われるとは限らない。
だが、なりすました人の社会的信用を低下させたりした場合は、名誉毀損罪。
違法行為を行った場合は、詐欺罪などの犯罪が成立する可能性がある。
「予告犯」筒井哲也氏

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