2020年4月30日木曜日

銘柄を明かさない理由R323 禁断の一線(後編)

第323話 禁断の一線(後編)

上海市の高級マンションの一室。
"無敗の相場師エース"こと、アマネ オトヤは、マチルダに日本語を教えていた。
マチルダは、劉宋明(りゅうそうめい)の再婚相手、レナールの娘だった。
「日本語は難しいわ」、ブロンドの髪をポニーテールにしたマチルダがいう。

「どこが難しいのかな」、アマネ オトヤがマチルダにたずねる。
「どうして、日本語は話すときに主語を使わないの。
主語がなければ、誰なのか伝わらないじゃない」、マチルダがいう。
「確かに、それでも意味が伝わるから日本語なのかな」、アマネ オトヤがいう。

「しっかりしてよね、先生」、マチルダが呆れた様子でいう。
そのとき、2人がいる部屋のドアがノックされた。
「そろそろ時間ですよ」、ノックしたのはマチルダの母親、レナールだった。
「あっ、もう、こんな時間、このあと、友達と約束があるの」

マチルダは急いで勉強道具を片付けると、部屋のドアを開け、玄関へ向かった。
「今夜は友達と食べてくるから」、いうとマチルダは外へ出かけた。
マチルダを見送ったレナールは、アマネ オトヤを振り返りいった。
「先生、お茶を入れるので、ゆっくりしていってください」

アマネ オトヤは、レナールの後に続いて、リビングダイニングへ向かった。
いつも、家庭教師が終わったあと、ダイニングテーブルでお茶をご馳走になっていた。
ところがダイニングテーブルの上には、物が置かれ、雑然としていた。
「先生、今日はリビングのソファでお茶を召し上がってください」、レナールがいう。

リビングにあるソファは、座るのをためらうような、高価そうな黒の革張りだった。
アマネ オトヤは遠慮して、ソファの端に座った。
レナールがお茶を用意している間、アマネ オトヤは窓外の景色を見ていた。
窓の外には、夕闇に包まれつつある上海の近代的な景色があった。

レナールが銀のトレイを持ってくると、アマネ オトヤの前のテーブルに置いた。
銀のトレイには、2人分のティーカップがあった。
レナールは銀のトレイを置くと、アマネ オトヤの真横に座った。
レナールはテーブルにあるリモコンを手に取ると、スイッチを押した。

スイッチを押すと、静かに窓の電動ブラインドが降り始めた。
アマネ オトヤが横のレナールを見ると、レナールはこちらに顔を向け、目を閉じていた。
一瞬、"ウイッグの女"こと、キサラギ ミレイの顔が脳裏をよぎった。
結局、こうなる運命なのか、アマネ オトヤはレナールに手を回し抱き寄せた。

2020年4月29日水曜日

【エッセイ】外出自粛の世界に思うこと

緊急事態宣言を受けて、不要不急の外出自粛が求められている。
自身は普段から、不要不急の外出はしないので、生活には変わりない。
だが、たまに外出したり、ニュースを見ていると、思うことがある。
あまり、時事ネタは書きたくないのだが、書いてみるw

例えば、自身が利用するスーパーや本屋などのレジ袋が有料になった。
自身はこれらの店に行く際は、レジ袋を持参しているが、ギモンに思うことがある。
有料なので、金さえ出せば、レジ袋を売ってくれる。
単に、スーパーや本屋などの値上げ、もしくは販売商品が増えただけじゃないかとw

スーパーなどへ行くと、やたら1人で来ている高齢男性が目につくようになった。
レジ待ちの列では、前の人と距離を空けましょうとの注意書きがある。
ところが、自身の後ろに並ぶ高齢男性は、距離を詰めて、煽ってくる人が多い。
そういう場合、自身は前の人との距離を、更に空けるようにしているw

ニュースで、休業しないパチンコ屋の名前を公表している自治体があるらしい。
自身は客のニーズがあるなら、別に休業する必要はないと思っている。
なぜなら、客の多くは1人暮らしで、他人に感染させるリスクは低いだろうからだ。
仮に、お迎えがきたとしても、最後に好きなことをできたのだから、悔いはない筈だw

2020年4月28日火曜日

銘柄を明かさない理由R322 禁断の一線(中編)

第322話 禁断の一線(中編)

上海市の高級マンションの一室、劉宋明(りゅうそうめい)が話していた。
「そのあと、俺は友人に礼をいおうとして、友人を探した。
ところが、友人は俺の前に現れることはなく、二度と会うことはできなかった。
しばらくして、俺は友人のある噂を聞いた」

「どんな噂だったの」、レナールが尋ねる。
「友人は香港で有名な資産家、張(チャン)家の1人息子で、跡を継いだという噂だ。
張が貧民街で暮らしていたのは、貧しい人々の生活を体験させるためだったらしい。
最初に聞いたときは、所詮、金持ちの道楽かと思ったよ」、劉宋明がいう。

「なぜ、香港じゃなく、上海で暮らしていたの」、レナールが尋ねる。
「そこだ、俺もそこが気になった」、劉宋明が答える。
「貧しい生活を体験するなら、わざわざ上海へ来なくても、香港でも体験できる。
張家のことを調べたら、その理由がわかったんだよ。

張家の創始者は、第一次世界大戦の頃、上海の日本軍の御用商人となり、元手を作った。
大戦終結後、創始者は香港へ移住、株式投資により、現在の資産を築いたらしい。
つまり、張家にとって、上海の地は自分たちの心の故郷なのかもしれない」
「そのこととマチルダの日本語の勉強が、どう関係があるの」、レナールが尋ねる。

張家の創始者を御用商人にした男、株式投資を勧めた男は、同じ男だった。
その男は、日本へ帰国すると、株式投資で財を成し、日本一の高額納税者となった。
その男は、後に"最後の相場師"と呼ばれた是川銀蔵という人物だった。
つまり、今の張家が資産家になれたのは、是川という日本人のおかげだともいえる。

世界大戦は、日本がアジアの国々を侵略するための戦争だったといわれている。
だが、アジアの国々は、日本が欧米から解放してくれた戦争だったことを知っている。
これからアジアが発展していくためには、日本との協調は欠かせない。
そのためにも、マチルダには日本語を覚えてもらいたいと思っている」、劉宋明がいう。

「おいおい、ペンが止まっているよ」
我に返ったマチルダは、傍らで見守ってくれている日本語の家庭教師を見た。
若い日本人男性が心配そうに見ていた。
「すいません、違うこと考えていました」、マチルダがいう。

「勉強はどれだけ集中できるか、つまり時間を忘れて夢中になれるかが大事なんだよ。
まだ、日本語はマチルダにとって、夢中になれない彼氏なのかもしれないね。
でも、大丈夫、いつか日本語はマチルダが夢中になれる彼氏になると思うよ」
若い日本人男性"無敗の相場師エース"、アマネ オトヤは天使のような笑顔でいった。

2020年4月27日月曜日

銘柄を明かさない理由R321 禁断の一線(前編)

第321話 禁断の一線(前編)

上海市(Shanghai)は、中華人民共和国の直轄市である。
有数の世界都市であり、同国の商業・金融・工業・交通などの中心地。
香港・北京と並ぶ中国最大の都市の一つである。
アメリカのシンクタンクの総合的な世界都市ランキングで、世界9位と評価された。

上海市の高級マンションの一室。
学校から帰ってきた女の子は、家庭教師の日本人の男に日本語を教わっていた。
ブロンドの髪をポニーテールにした女の子、マチルダは、日本語を教わりたくなかった。
だが、父親の勧めで教わりたくなかった日本語を教わることになった。

日本語を教わることを勧めた父親は、母親の再婚相手だった。
母親の再婚相手は、中国人で名前を劉宋明(りゅうそうめい)といった。
冷たい感じのする劉宋明を、マチルダは好きになれなかった。
ある日の夜、めずらしく家族全員で夕食をとっていたときのことだった。

劉宋明が、マチルダに日本語を教わらないかといってきた。
返事をしないマチルダを気づかった母親のレナールが、口を開いた。
「どうして、この子が日本語を教わらなくちゃならないの」
劉宋明はナイフとフォークを置くと、ナプキンで口を拭いていった。

「昔のことだが、同い年で俺と同じくらい貧しい友人がいた。
だが、その友人は、自分のことよりも、他人のことを気にしてくれる奴だった。
当時、俺は妹と写真を撮りたいと思ったことがあった。
だが、家が貧しかったので、写真を撮ってもらう金を用意できなかった。

友人にそのことを話すと、友人は任せとけといってくれた。
翌日、当時は高価だったポラロイドカメラを携えた中年の男が家にやってきた。
中年の男は、俺と妹に写真を撮ってやるといった。
金がないという俺に、中年の男は、金はあるだけでいいといった。

寝ている母親を残して、俺と妹は中年の男に写真を撮ってもらった。
中年の男はポラロイドカメラで撮った写真を、俺と妹に渡してくれた。
お礼に小銭を渡そうとした俺に、中年の男はいった。
ダチから金は貰っている、いいダチをもったなと」

マチルダとレナールが聞き入る中、劉宋明が続ける。
「そのあと、俺は友人に礼をいおうとして、友人を探した。
ところが、友人は俺の前に現れることはなく、二度と会うことはできなかった。
しばらくして、俺は友人のある噂を聞いた」

2020年4月26日日曜日

【ショートショート】ゴースト・タウンに棲む男

平日の昼休み、久々に男は街の繁華街へ向かった。
途中の飲食店は、休業中の店が多かった。
開店している飲食店もあったが、客の姿はなかった。
弁当販売を始めたらしい居酒屋があったが、店先の弁当は大量に売れ残っていた。

多くの会社員が在宅勤務となり、街中に人の姿は少なかった。
いつもなら、大勢の会社員やOLが行き交う街は、ゴースト・タウンのようだった。
そういえば、数年ぶりに海外の大物ロックバンドが新曲を出したらしい。
確か、曲のタイトルは「リヴィング・イン・ア・ゴースト・タウン」だったな。

誰が、こんな映画のような世界になると想像しただろう。
先日、男がかかりつけの病院に行くと、厳戒態勢がとられていた。
玄関でのサーモカメラによる体温チェックに、体温計による体温実測など。
幸い、男に異常はなく、いつもと同じ診療を受けることができた。

やがて、男はある銀行にたどりつくと、ATMで限度額一杯の現金を引き出した。
現金を引き出した男は、持参する鞄の中に現金を突っ込むと、別の銀行に向かった。
別の銀行に着いた男は、ATMに引き出した現金を預け入れた。
これで今月の株取引口座への資金移動完了だ、男は帰社すべく会社へと向かったw

2020年4月25日土曜日

【エッセイ】暴落相場で聴きたい一曲

新型ウイルスに端を発した暴落相場。
他の方と同様、自身の証券会社のポートフォリオも過去最高の含み損だ。
含み損の額は、会社員の年収をはるかに超えている。
だが、自分でも不思議なことに、今の状況を悲観していないw

なぜなら、過去に今より悲観的な状況があったからだ。
今より悲観的な状況とは、今から10年以上前のリーマン・ショックの暴落相場である。
含み損は今より少額だったが、株を始めて間もない自身にとって、実質の含み損だった。
今の保有株の多くはタダ株なので、実質的には含み益で、当時より配当も多いw

今回の暴落相場が、いつまで続くかはわからない。
すでにリーマン・ショックの規模を超えるといわれており、自身も同じ見解だ。
数少ない読者の中にも、自身と同じく過去最高の含み損の方がいるかもしれない。
そんな読者の方に、暴落相場で聴きたい一曲をお届けするw

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それが大事 by大事MANブラザーズバンド

負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと
駄目になりそうなとき、それが一番、大事
負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと
涙見せてもいいよ、それを忘れなければ

高価な墓石を建てるより、安くても生きてる方が素晴らしい
ここにいるだけで傷ついている人はいるけど
さんざん、わがままいったあと、あなたへの想いはかわらないけど
見えてる優しさにときおり負けそうになる

ここにあなたがいないのが、寂しいのじゃなくて
ここにあなたがいないと思うことが寂しい
負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと
駄目になりそうなとき、それが一番、大事

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明けない夜はなく、止まない雨もなければ、過ぎ去らない嵐もない。
負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くことが大事なのであるw

2020年4月24日金曜日

【コラム】時代の変化についていけない人

自身の勤務先も、在宅勤務を実施している。
在宅勤務の実施前、どうすれば在宅勤務できるか、勤務先から意見を求められた。
自身は、在宅勤務の実施に必要な最低限の条件を助言した。
最低限の条件はクリアされ、自身の勤務先でも在宅勤務が実施されているw

ところが、なかなか在宅勤務が進まない会社がある。
先日、在宅勤務が進まない会社の人に、進まない理由を聞くと、以下だった。
「業務上、ハンコが不可欠なので、誰かがハンコを押すために出社せざるを得ない」
口には出さなかったが、呆れ果てて、何もいう気が起こらなかったw

電子印を使えば、出社して手作業でハンコを押す必要はない。
いまだに書類にハンコを求めるのは、時代遅れの発想である。
今の時代、書類にハンコを求めるのは、ハンコを求める側の自己満足である。
自身からすると、ハンコのある書類のやり取りは、何の価値も生み出さないw

これからの世の中は、劇的に変化するだろう。
テレワーク、オンライン診療、オンライン授業などが定着する。
これらの変化についていけない人は、社会から必要とされなくなる。
哀れに思うが、変化についていけない人の自業自得かもしれないw

2020年4月23日木曜日

【エッセイ】資本家になると、世界を見る目が変わる

自身はメガバンク株などを保有する株主だ。
保有する株数は多くないが、企業に少額だが金を貸している資本家になる。
金を貸すことで、毎月手取りで10万円超の配当を受領している。
また、所有するマンションを貸すことで、数万円の家賃収入を得ているw

本業である会社員の給与収入を考えると、比較的、ゆとりがある方だと思っている。
仮に、会社員の給与収入がなくなっても、数年間は生活に困らない。
数百万円単位で株取引を行なう自身にとって、会社員の昇給額は微々たるものである。
事実、今年になって自身は昇格したが、昇給額は家賃収入額にも届かなかったw

資本家になると、世界を見る目が変わる。
具体的には、ボードゲームなどで的確な形勢判断を行う能力、大局観が養われる。
株の基本は、「Buy low,Sell high(安く買って、高く売れ)」。
特別な技術や知識は必要のない、極めてシンプルなゲームであるw

資本家になると、自国も含めた各国の動向を冷静に分析できるようになる。
新型ウイルスの影響により、倒産した企業の情報は、資本家にとって意味がない。
なぜなら、真の資本家はそのような企業に金を貸すことはしないからだ。
真の資本家が金を貸すのは、倒産する見込みのない優良企業だけであるw

2020年4月22日水曜日

【エッセイ】マスクの在庫に思うこと

自身は理系出身である。
そのせいか、わからないが、自身は物理的にぶっ壊れるまで物を使う。
フライパンは取っ手が外れるまで、ドライヤーは電源が入らなくなるまで等々。
そんな自身の元に、国からマスクが届いたw

自身は毎年、マスクを買っていた。
だが、その年に使い切ることは少なく、いつも数枚、残っていた。
今年になってから、マスクが不足している。
自身もマスクの入手が困難なので、繰り返し洗っては使っているw

使っていて気づいたが、使い捨てといわれているマスクも洗えば、結構、使える。
今、使っているマスクも、繰り返し洗ったが、形はそんなに崩れず、使えている。
先日のこと、マスクを着用していて、妙な違和感を感じた。
帰宅して確認すると、裏表を逆に装着していたことに気づき、1人で笑ったりしたw

そんな自身には、今まで使っていないマスクの在庫がある。
これらのマスクが、物理的にぶっ壊れるのは、まだまだ先だ。
おそらく、自身が国からのマスクを使うようになるのは、数年後になるだろう。
その頃には、新型ウイルスは収束している可能性が高いと見ているw

2020年4月21日火曜日

【コラム】積極思考の新型ウイルス景気対策~Part2~

新型コロナウイルスの感染拡大でタクシーの利用者が減少していることなどを受け、国土交通省はタクシーで食料品などの配送を認める特例の措置を始めることになりました。国土交通省によりますと、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、タクシー会社などでは利用者が減少して経営が厳しくなる一方、飲食店では食料品や飲み物の宅配の需要が高まっているということです。これを受けて、国土交通省は、道路運送法に基づく特例の措置として、許可を出したタクシー会社や個人タクシーに対し、食料品などの配送を認めることにしたということです。この特例は来月13日まで実施することにしていて、21日から申請を受け付け、2日程度で許可を出すことにしているということです。料金などについては、タクシー会社と飲食店などが個別に交渉して契約し、そのうえで配送業務が始められます。全国およそ5500のタクシー会社で作る全国ハイヤー・タクシー連合会は「新型コロナウイルスの影響でタクシーの営業収入が非常に落ち込んでいる中で、少しでも仕事が増えることはとても助かります」としています。
(2020年4月21日付NHKニュースより)

数日前の本ブログで、タクシーやバス会社が配達すれば、景気対策になると書いた。
思いつきで書いたのだが、こんなに早く実現するとは思わなかった。
ひょっとすると、国のお偉いさんがたまたま本ブログを読んだのかもしれない。
調子に乗って、第2弾を書いてみるw

全国の建設現場は工事中断に追い込まれており、労働力が余っている。
かたや、飲食業や観光業なども客が激減しており、労働力が余ってきている。
ならば、これらの労働力を生かせる雇用の場に助成金を出せばよい。
具体的には、全国に数多くある空き家の解体だw

空き家の解体が進まない理由は、大きく分けて2つあるらしい。
1つは、所有者が解体費用を用意できないこと。
1つは、空き家を解体して更地にすると、固定資産税などの税金が上がること。
よって、解体費用全額を助成、更地にしても税金を同額にするのであるw

新たに建設するのであれば、現場は徐々に3密状態になる。
だが、空き家の解体であれば、逆に徐々に3密状態は解消される。
重機のオペレーターは資格が必要だが、軽作業であれば資格は必要ない。
飲食業や観光業などの休業期間中だけ、働くことも可能だろうw

第32代アメリカ合衆国大統領フランクリン・ルーズベルト。
彼は世界恐慌に際し、景気回復や雇用確保のためのニューディール政策を進めた。
景気回復のためには、雇用確保が不可欠である。
マスクの配布や一律10万円の給付金よりは、景気回復に効果ありと思っているw

2020年4月20日月曜日

【コラム】新型ウイルス収束後の世界について

新型ウイルス収束のメドは立っていない。
自身は多くの人が感染、免疫力がつけば、収束するだろうと思っている。
自身には、新型ウイルス収束後の世界について思うことがある。
あまり時事ネタは書きたくないのだが、あえて書いてみるw

今回の新型ウイルスによる影響を、マイナスでとらえる人が多い。
だが、自身はプラスの要素が多いと見ている。
インフラ系の仕事を除き、テレワークが定着するだろう。
テレワークの定着により、会社へ行く必要がなくなるw

オンライン診療も定着、効率よく診療が行われるようになるだろう。
わざわざ、病院へ出向かなくても、自宅で診療を受けることができる。
教育もオンライン授業が主体になり、学校へ通う必要がなくなる。
学校へ通わなくてもよくなるので、当然ながら、不登校の問題は起こらないw

人々の移動が少なくなることで、交通量が減る。
交通量が減ることで、地球温暖化の原因であるCO2が削減できる。
世界は、自身が子どもの頃に想像していた未来世界どおりになろうとしている。
自身には、新型ウイルス収束後の世界は、プラスになる要素しか見当たらないw

2020年4月19日日曜日

【ショートショート】近くのスーパーでの出来事

その男は、娘と2人暮らしだった。
娘が社会人になり、1人暮らしを始めてから、男は1人で暮らしていた。
緊急事態宣言が出てから、男が週末に通っていたプールは閉鎖された。
男の行動半径は狭くなり、仕事や生活必需品の買出し以外に外出することはなくなった。

国や都からは「三みつ」を避けるよう、注意喚起されていた。
「三みつ」とは、「三つ折り」、「三つ編み」、「ミツバチ」のことらしい。
自分は「三みつ」を避けることができている、男には自信があった。
ある週末、男は食料品を買うため、近くのスーパーへ出かけた。

スーパーの買い物客は、まばらだった。
だが、中には家族連れで来ている人もいた。
確かに、家族連れの中には、「三みつ」の人はいなかった。
だが、家族を代表した1人が買い物に来ればいいのにと、男は思った。

男が前方にある鮮魚売り場を見ると、1人の高齢男性がいた。
あの高齢男性は、おそらく家族のため、1人で買い物に来ているに違いない。
男が見ていると、その高齢男性は大きな音で放屁した。
「三みつ」ではないが、アウトだろ、男は鮮魚売り場には立ち寄らないことにしたw

【コラム】積極思考の新型ウイルス景気対策

積極思考(positive thinking)は、なんでも前向きに物事を考えればそれは実現し、人生はうまくいく、という考え方、物事の良い面を見ようと努め、ポジティブな姿勢を保ち、「思考そのもの」を変えることで現実を変えることを目指す思考法である。ポジティブな思考はポジティブな現実を、ネガティブな思考はネガティブな現実をもたらすとされる。
引き寄せの法則(law of attraction)、精神科学(mental science)、実践的キリスト教(pragmatic Christianity)、心の科学(science of mind)、実用的形而上学(practical metaphysics)、神の科学(divine science)ともいわれる、比較的新しい考え方である。(Wikipediaより)

ある局面に出くわしたとき、人のとる行動は2つである。
積極思考(positive thinking)できるか、できないかである。
自身が株式投資を始めたのは、2005年だった。
子どもも小さく、収入も少なかったが、それなりの生活を送っていたw

ある日、自身は気づいた。
このままだと、自身は定年後も働き続けないといけないことに。
自身は今から株式投資を始めれば、定年後も働き続けなくて済むかもしれないと思った。
その後、自身は株式投資を始めたが、定年後も働き続けなくてもよくなったw

新型ウイルスによる景気への影響が出ている。
ネガティブ思考の人たちは、何も行動を起こさず、不平不満ばかり述べている。
景気がわるくなったのは、新型ウイルスのせいで、自分たちはわるくないという考え。
だが、目に見えない新型ウイルスが、責任を取ってくれるわけないw

ポジティブ思考の自身たちからすると、なぜ、打開策を考えないのかと思う。
外出自粛でヒマなので、新型ウイルス景気対策について書いてみる。
もし、同じ境遇でお困りの方がいたら、参考にしていただいてかまわない。
もちろん、自身は困っていないので、アイデア料はいただかないw

例えば、飲食店は開店時間を短くするよう求められており、売上げが低迷している。
かたや、会社員は在宅勤務のため、ストレスが溜まりつつあるらしい。
ならば、飲食店をワーキングスペースとして、会社員に提供すればよい。
インターネット環境さえ整えればよく、工事費は微々たるものであるw

会社員は、好きな時間に自宅近くのワーキングスペース(飲食店)で仕事をする。
そうすれば、在宅勤務でストレスを溜め込むこともなく、地域に金も落ちる。
クラブなど夜の店も同じで、昼間にワーキングスペースとして使ってもらう。
常連客に利用をうながせば、客同士の間でビジネスが生まれるかもしれないw

次に、タクシーやバス会社の仕事が激減しているらしい。
かたや、スーパーには人が押し寄せ、従業員は感染リスクの中、仕事をしている。
ならば、タクシーやバス会社がスーパーの配達業務を請け負えばよい。
タクシーやバス会社なら、受注から配車まで、効率よい配達が可能だw

運転手の感染リスクはあるが、すでに彼らの多くには免疫力があると思っている。
なぜなら、入国制限前、彼らは大勢の外国人観光客と接触していた。
事実、初期の感染者は、タクシーやバスの運転手が多かった。
当時、自身も体調がよくなかったことがあったが、免疫力ができているのかもしれないw

次に、スポーツジムは、休業を余儀なくされているらしい。
かたや、外出自粛により、多くの人が運動不足に陥っている。
ならば、スポーツジムはトレーニングマシンのレンタルを行えばよい。
ただし、各1台は残しておき、金持ち専用ジムとして日替わりで使わせるw

この方法は、スポーツ用品店などでも使える。
店に置いておいても、何の利益を生み出さないのであれば、レンタルすればよい。
スポーツ用品、日用品、家具、家電、ペットなどなど。
ペットをレンタルできるようになったら、自身は希少なペットをレンタルする予定だw

2020年4月18日土曜日

【エッセイ】在宅勤務でなく出社勤務を選択した理由

自身の勤務先も、在宅勤務を実施している。
在宅勤務の実施前、どうすれば在宅勤務できるか、勤務先から意見を求められた。
自身は、在宅勤務の実施に必要な最低限の条件を助言した。
最低限の条件はクリアされ、在宅勤務が実施されているw

ところが、自身は在宅勤務ではなく、出社勤務である。
在宅勤務ができないのではなく、自身が出社勤務を志願したからである。
在宅勤務について助言できるので、当然ながら、自身は在宅勤務可能だ。
では、なぜ、自身は出社勤務を志願したのかw

1つ目の理由は、自身の住まいが勤務先に近いことだ。
自身が、通勤で公共機関を利用する時間はわずかで、徒歩でも通勤可能である。
2つ目の理由は、自身が業務内容に精通しているからだ。
自身は、取引先からの問い合わせに対し、電話はもちろん、面談でも対応できるw

3つ目の理由は、自宅の光熱費等の増加を防ぐためである。
在宅勤務すると、増加した自宅の光熱費等は社員が負担しなくてはならない。
なんて、せこい奴だと思われるかもしれない。
だが、勤務先からすると、自身は勤務先が光熱費等を負担してもよい社員なのであるw

2020年4月17日金曜日

【コラム】国税局からの通知に思うこと

帰宅すると、国税局からの通知が届いていた。
国税の振替納付日が変更(延長)になるというお知らせだった。
自身の本業は会社員だが、所有するマンションを貸す大家でもある。
マンションを貸すようになってから、毎年、確定申告を行っているw

今までは、大家業の収支はマイナスだったので、還付金を得ていた。
だが、昨年の収支はプラスだったので、納税することになった。
税金を払うために、手間暇かけるのは面倒なので、口座引落しを選択した。
ところが、口座から引き落としされる日が先になったw

口座からの引落し日が先になったのは、新型ウイルスの影響らしい。
税金を口座から引落しできない人が、多くいるのだろうなと思う。
幸いなことに、自身は予定通り、引き落とされても、何ら支障はない。
微々たる金だが、予定通り、引き落として、世の中のために使って欲しいと思っているw

国が一律10万円の現金給付を決定したらしい。
少し考えればわかるが、国の財源の多くは税金である。
一律10万円の現金給付は、国民が納めた税金の一部還元にしかならない。
雇用を生み出す医療体制やインフラの整備等、使い道は他にもあるのではないかと思うw

2020年4月16日木曜日

【エッセイ】個人投資家の社会貢献について

社会貢献とは、社会の利益に資する行いをすることをいう。
社会貢献とは、法人または団体、個人による公益、あるいは公共益に資する活動一般を意味し、はじめから社会に資することを目的として行う直接的な社会貢献と特定の事業や行為をすることが結果として社会貢献につながる間接的な社会貢献とがある。 何を以って社会に資するというか、具体的な事例にもより、明確な価値判断の基準、あるいは合意がないことも多く、しばしば、独善的な価値を含む場合もある。

個人の社会貢献としては、代表的なものとしてボランティアがあり、企業・団体など法人などでは、慈善事業、フィランソロピー、メセナ、または営利活動を通しての結果的な社会問題の是正、あるいはボランティアへの援助、特定の慈善活動への人材資機材の供出、寄付などがある。特に、様々な分野の専門職に就いている専門家やそれに準じた能力を有する者が特定非営利活動法人においてボランティア活動を行い続けることは、特定非営利活動法人が活動を継続する上で重要である。(Wikipediaより)

自身は数年前から、娘の資産運用を行っている。
資産運用は、8306 ㈱三菱UFJフィナンシャル・グループへの集中投資である。
先日、社会人になった娘に、自分の貯金を使って、株を買い増ししないかと聞いた。
すると、娘が「株主優待がある株はないの」と聞いてきたw

娘は覚えていなかったようだが、かって、8306には株主優待があった。
8306の株主優待は、グッズか寄付を選ぶことができた。
自身は毎回、娘にどちらにするか確認していた。
娘は毎回、自身に任せるといったので、自身と同じ寄付を選択していたw

やがて、8306は株主優待を廃止した。
ひょっとすると、自身と娘のように寄付を選択する人が多かったのかもしれない。
自身と娘は、8306から譲渡益や配当を得てきており、税金を納めてきた。
株の利益で寄付したり、税金を納めることが、個人投資家の社会貢献かもしれないw

2020年4月14日火曜日

銘柄を明かさない理由R320 Dead or Alive(後編)

銘柄を明かさない理由R320 Dead or Alive(後編)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ。
ハイウェイには、多くの警察車両や警官の姿があった。
個人投資家の男が、暴落相場で損失を出し、証券会社に乗り込み、立て篭もった。
シカゴ市警からの要請を受けた連邦捜査局(FBI)の特殊部隊"SWAT"が出動。

チーム"アルファ"の女性隊員、サンドラが女性警官に扮し人質となった。
男は証券会社の社員を撃つと、人質の女性警官を乗せた車で逃走した。
あらかじめ、綿密に打合せしていたチーム"アルファ"は、犯人の車を銃撃した。
銃撃戦の最中、サンドラは犯人の意識を失わせることに成功した。

チーム"アルファ"の3人が見守る中、犯人の男が連行されていた。
「たわいもねえ、ヤロウだ」、大柄な隊員のエディがいう。
「おいおい、今回の功労者はサンドラだろ」、チームリーダーのアランがいう。
そのとき、3人のスピーカーに指揮官であるコスナーの声が聞こえた。

「こちら、コスナー、市内の銀行で篭城事件が発生。
至急、現地へ向かえ、作戦は追って指示する」
「ウソだろ、今、事件を片付けたばかりだぜ」、エディがいう。
「確かに、こんなに立て続けに事件が起こるのは初めてだな」、アランがいう。

「ニューヨークのウォール街は、厳戒態勢だって聞いたぜ。
なんでも、今のような事件が頻発してるってよ。
株とかで損した奴が、自棄(やけ)になってるって聞いたぜ」、エディがいう。
「指示を」、女性警官に扮したままのサンドラが無表情にいう。

「行くぞ」、アランはいうと、ヘリが駐機する方向へ向かって駆け出した。
駆け出した先には、アランとエディを運んできたMD 530ヘリがあった。
アラン、サンドラ、エディの3人は、MD 530ヘリ「リトル・バード」に乗り込んだ。
3人が乗り込むと、「リトル・バード」は離陸、次の目的地への飛行を始めた。

飛行するヘリの中、アラン、サンドラ、エディに、コスナーの指示が告げられる。
やがて、シカゴで最も高く、アメリカで2番目に高い超高層ビルを通り過ぎた。
超高層ビルの名称は、ウィリス・タワー(Willis Tower)。
2年前、チーム"アルファ"とチーム"ベータ"が、AI"ベイビー"と戦った場所だった。

AI"ベイビー"は世界恐慌を起こそうとしており、破壊することがミッションだった。
エディやアンディたちが重傷を負う中、"ベイビー"の破壊に成功した。
だが、ニューヨーク市場は暴落、"ブラックフライデー(暗黒の金曜日)"が起こった。
今回の暴落も"ベイビー"の仕業なのかもしれないな、アランは思った。

2020年4月13日月曜日

銘柄を明かさない理由R319 Dead or Alive(中編)

銘柄を明かさない理由R319 Dead or Alive(中編)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ。
人質の女性警官を乗せた逃走用車両、白のセダンはシカゴのハイウェイに入った。
ハイウェイは、交通規制により、他に走行している車両はなかった。
運転する男、マーフィーは暴落相場で多額の損失を出した個人投資家だった。

自暴自棄になったマーフィーに、失うものは何もなかった。
マーフィーは証券会社で応対に出た社員に発砲した。
発砲した社員の生死はわからない。
だが、捕まれば、よくても無期懲役だろう。

ハイウェイを走るマーフィーの前に、上空でホバリングするヘリが見えた。
ヘリの下のハイウェイには、黒の防弾装備に身を包んだ2人の男が立っていた。
ヘルメットを被った2人の男は自動小銃を構え、マーフィーへ銃口を向けていた。
だが、ハイウェイの幅員は広く、2人の男をかわすのは容易だった。

マーフィーは、2人の男の右側を抜けるべく、車の速度を上げた。
自動小銃の乾いた発射音がし、車のフロントガラスに孔が開いた。
マーフィーは、ブレーキを踏み込むと、車を停めた。
今、警告もなしに撃たれたよな、マーフィーは呆然とした。

マーフィーが見ている前で、1人の男が左手を上げた。
左手を上げた男は、マーフィーへ向かって左手を振り下ろした。
左手を振り下ろすと同時に、横の大柄な男が自動小銃の連射を始めた。
左手を振り下ろした男も、大柄な男と同じように自動小銃の連射を始めた。

車のフロントガラスは砕け散り、車体には無数の孔が開き始めた。
2人の男は、自動小銃を連射しながら、マーフィーの車へ向かって、歩き出した。
自動小銃で撃たれる中、マーフィーは運転席で身をかがめていた。
くそ、とりあえず、後退するしかない。

マーフィーは身をかがめたまま、車の後方を見ると、人質の女性警官の姿はなかった。
マーフィーが下を見ると、後部の床に仰向けに横たわる女性警官と目が合った。
上半身を拘束されていた女性警官は、左足を床につけ、右足を浮かせていた。
女性警官は身体をひねりながら、マーフィーに向けて、右足を振り上げた。

女性警官の右足は、マーフィーのこめかみにクリーンヒットした。
よろめくマーフィーに、女性警官は膝を曲げると、マーフィーめがけ両足を突き上げた。
車内の天井に、したたかに頭をぶつけたマーフィーは意識を失った。
愚か者、人質の女性警官に扮していたチーム"アルファ"の女性隊員、サンドラは思った。

2020年4月12日日曜日

【エッセイ】相場は地獄の一丁目、ここからが正念場

経済活動等の状況を示す基礎的な要因を元に分析するファンダメンタルズ。
株式では、本質的価値を決定する企業の財務状況や業績状況のデータをもとに分析する。PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)などが代表的な指標として使われる。
本質的価値と株価が乖離しても、いずれは本質的価値が市場で実現されるという考え方w

ファンダメンタルズは、突発的な出来事を除くと一朝一夕に変化するものではない。
だが、投資家にはなかなか伝わりにくいものである。
相場の予測には、過去の値動きを元に売買のタイミングを捉えるテクニカル分析もある。
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を並行して、使われることもある。
(野村證券株式会社ホームページより)

自身は、株式投資において、ファンダメンタルズとテクニカルを併用している。
ファンダメンタルズで重視するのは、PBR(株価純資産倍率)だけである。
PBRは定価よりどれだけ割安かを表す指標で、計算式は株価÷定価である。
つまり、数値が少なければ少ないほど、割安ということになるw

ファンダメンタルズと比べると、テクニカルは易しい。
例えば、下図はTOPIX(東証株価指数)の10年チャートである。
チャートを見れば、現在の相場が暴落相場の入口であることがわかる。
すなわち、地獄の一丁目であり、ここからが個人投資家の正念場なのであるw

2020年4月10日金曜日

【エッセイ】不動産会社の物件紹介メールに思うこと

自身の本業は会社員だが、趣味で株式投資をしている。
また、所有するマンションを人に貸し、家賃収入を得ている大家でもある。
つまり、会社員の給与収入、株の譲渡益や配当益、大家の家賃収入を得ている。
これらの収入だけで、今年の収入も1000万円は軽く超える見込みだw

自身が現在、住んでいるのは、賃貸のタワマンで家賃は10万円を軽く超える。
娘と2人暮らしだったが、娘が1人暮らしを始めてからは、1人で住んでいる。
さすがに、1人暮らしで家賃10万円は払いすぎかと思っている。
昨年から、手頃な物件があれば引っ越そうと探しているw

今まで興味ある物件を見つけると、不動産会社に問い合わせしていた。
だが、不動産会社も忙しかったのか、おざなりな対応しかされなかった。
資料請求すると、HPに掲載されている資料を送ってくる会社。
内見希望したにも関わらず、HPに掲載されている資料を送ってくる会社w

自身が冷やかしだと思われており、相手にしてくれないのだと思っていた。
ところが、最近、不動産会社から、やたらと物件紹介メールが来るようになった。
具体的には「当社売主の限定物件」などである。
ようやく、自身が冷やかしではないことに気づいてくれたのかもしれないw

2020年4月9日木曜日

銘柄を明かさない理由R318 Dead or Alive(前編)

銘柄を明かさない理由R318 Dead or Alive(前編)

人質救出チーム(HRT)は、アメリカ合衆国の連邦捜査局(FBI)の特殊部隊である。
1983年の創設当時、部隊は50名規模で編成された。
1991年の時点では、「ブルー」と「ゴールド」の2つのセクションから構成されていた。
各セクションは7名編成の強襲チーム2個と8名編成の狙撃チーム1個から構成されていた。

1996年には、アメリカ合衆国議会はHRT隊員を100名に増強することを承認した。
また狙撃チームは7名編成となり、チーム数は倍増した。
FBIでは、56ヶ所の各地方支分部局にそれぞれ1隊ずつのSWATチームが設置されている。
うち14隊は、増強型部隊(Enhanced SWAT)とされている。

これらの地方支分部局の部隊では対応困難な事案が生じた場合、HRTが投入される。
1994年、刑事・サイバー対策部に重大事件対応群(CIRG)が創設された。
HRTはその指揮下に入り、CIRGの戦術作戦課のもとで統合運用される体制が整備された。
HRTとSWATをあわせて、約1,200名の隊員を擁している。

HRTは原則的に独立行動能力を備えるように求められている。
出動時には医薬品、武器・弾薬、発電機や通信機器など多くの資・機材を携行する。
HRTは、MD 530「リトル・バード」などのヘリコプターを保有している。
また1990年代後半には、LAV-25歩兵戦闘車も導入された。(Wikipediaより)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ。
上空には、軽量多目的ヘリコプターのMD530「リトル・バード」2機があった。
それぞれのヘリの中には、FBIのチーム"アルファ"の隊員が搭乗していた。
ヘリの一機、全身を黒の防弾装備に包んだチームリーダーのアランがマイクにいう。

「犯人の車は予定通り、ハイウェイの方向へ向かっている。
ハイウェイへ入ったことが確認でき次第、先回りしてラペリング降下する。
そちらは退路を塞ぐ場所に、ラペリング降下しろ」
「了解」、もう一機のヘリから、チーム"アルファ"のアンディが応答した。

そのとき、指令車である貨物トレーラーにいる指揮官コスナーの声が聞こえた。
「犯人の車がハイウェイに入った。
ハイウェイは、40キロ先まで封鎖している。
40キロの封鎖区間内で犯人を確保しろ」

「了解」、アランはコスナーに答えると、ヘリの操縦士にいった。
「予定降下地点に全速で向かえ。
到着前に降下を始めるかもしれないが、気にするな」
「いくぞ、エディ」、アランはもう1人の大柄な隊員を見るといった。

2020年4月8日水曜日

【エッセイ】監視中の投資先について

自身の本業は会社員だが、趣味で株式投資をしている。
また、所有するマンションを人に貸し、家賃収入を得ている大家でもある。
つまり、会社員の給与収入、株の譲渡益や配当益、大家の家賃収入を得ている。
これらの収入だけで、今年の収入も1000万円は軽く超える見込みだw

新型ウイルスの感染拡大に伴う暴落相場が始まっている。
自身には予定しているトレードプランがあるが、まだ、実行する気にはなれない。
なぜなら、事態が収束する気配が一向に見えないからだ。
実行するのは、落ちるナイフが床に刺さったことが確認できてからでも遅くないw

自身には株以外に、監視中の投資先がある。
監視している投資先は、不動産だ。
自身が現在、住んでいるのは、賃貸のタワマンで家賃は10万円を軽く超える。
娘と2人暮らしだったが、娘が1人暮らしを始めてからは、1人で住んでいるw

家賃の支払いには困っていないが、住居費は人生における支出の多くを占める。
ならば、住居費を有効に活用、すなわち投資すべきだという結論に達した。
具体的には、賃貸併用住宅、もしくはアパート、マンションを手に入れ、移り住む。
よって、自身はこれらの不動産価格を監視中であるw

2020年4月7日火曜日

【コラム】消えた自己責任原則

自己責任原則は、金融商品取引において損失を被ったとしても、投資家が自らのリスク判断でその取引を行った限りは、その損失を自ら負担するという原則をいう。投資家の自己責任原則ともいう。英訳はrules of self-responsibility あるいは the principle of self-responsibility。
この原則から、販売において金融商品販売業者に瑕疵(かし)がなかったにもかかわらず、販売業者が損失補填に応ずることは、投資家の自己責任原則に反するとされる(損失補填の禁止)。
この原則の適用のためには、投資家がその金融商品取引に関する情報を収集し、リスクを理解評価した上で金融取引を行っていることが前提となっている。すなわち必要な情報が公開されており、投資家がリスクを評価する能力を持っていることが求められる。金融商品販売業者は、販売する金融商品について、投資家に対して十分な説明や情報公開(ディスクロージャー)を行うことが求められる。(Wikipediaより)

新型ウイルスの影響により、所得が減少する世帯が多いらしい。
所得が減少する世帯に対し、国は現金(給付金)を支給するらしい。
ところが、やれ額が少ない、やれ対象世帯が少ないだのと、文句をいう人がいる。
自分たちの人気を高めるためかもしれないが、あまりにも安易な発想であるw

新型ウイルスの影響により、所得が減少したかもしれないが、国に瑕疵はない。
にも関わらず、国が所得減少世帯へ現金を支給するのは、損失補填に他ならない。
当たり前だが、投資でいくら損をしようが、それは自己責任である。
瑕疵のない国が損失補填に応ずることは、自己責任原則に反することになるw

今回、所得が大幅に減少した業種は、飲食業や宿泊業などが多いらしい。
だが、これらの業種は、先日まで訪日外国人のおかげでボロ儲けしていたのである。
自身が利用していたときも、常に割高な料金設定で、サービスもよくなかった。
自身からすると、所得が減少したのは自己責任だろうといいたいw

2020年4月6日月曜日

【エッセイ】家賃収入の利益に対する考え方

自身の本業は会社員だが、趣味で株式投資をしている。
また、所有するマンションを人に貸し、家賃収入を得ている大家でもある。
つまり、会社員の給与収入、株の譲渡益や配当益、大家の家賃収入を得ている。
これらの収入だけで、今年の収入も1000万円は軽く超える見込みだw

大家の家賃収入だが、建築士である自身は独自の考えで運用している。
よく聞くのは、家賃収入から必要経費を差し引いた額を利益とする運用だ。
だが、自身は上記の利益から、さらに減価償却費を差し引いた額を利益としている。
なぜなら、減価償却費は、劣化に伴い、建物の価値が下がる費用だからであるw

劣化に伴い、壁紙の貼り替えや、設備機器の入れ替えが必要になる。
例えば、壁紙の貼り替えは、通常、6年前後が目安とされている。
設備機器に関しては、部品の劣化などを考慮すると、15年前後が目安だろう。
したがって、自身は減価償却費分は、メンテ費用として、口座に残すようにしているw

減価償却費分をメンテ費用とすると、純利益は微々たるもので年間数十万円ほどだ。
年間数十万円の利益を生活費として使えば、すぐに無くなるだけである。
自身は年間数十万円の利益が貯まれば、株を買って配当を得るようにしている。
配当を得ることで、年間数十万円の利益を、さらに増やしているのであるw

2020年4月5日日曜日

【エッセイ】暴落相場の今だから読み返したい名言

新型ウイルスに端を発した暴落相場。
相場は乱高下しているが、自身は冷静に相場を観察できている。
住宅ローンなどの負債がなく、子どもの教育費を払い終わっていることもある。
だが、最も大きいのは、いつ暴落してもいいような投資をしているからだろうw

ウォーレン・バフェットという偉大なる相場師がいる。
彼は、1930年8月30日、ネブラスカ州オマハで生まれた。
現在、バークシャー・ハサウェイの筆頭株主であり、同社の会長兼CEOでもある。
オマハを中心に質素な生活を送っていることから、「オマハの賢人」と呼ばれているw

現在、世界最高の投資家といわれる彼は数々の名言を残している。
偉大なる相場師の多くがそうであるように、彼の教えもシンプルである。
自身の投資スタイルは、彼の教えによるところが大きい。
暴落相場の今、彼の名言を記しておくw

Predicting rain doesn't count.Building arks does.
(雨を予測することは重要ではない。箱舟を作りなさい)
解説:暴落相場の訪れは誰にも予測できない。日頃からの備えが大切だとしている。
自身がポートフォリオを割安の高配当株にしているのは、まさしく備えであるw

Be fearful when others are greedy and greedy when others are fearful.
(皆が貪欲なときに恐怖心を抱き、皆が恐怖心を抱いているときに貪欲であれ)
解説:簡単にいうと、天井で買うな、底で買えである。
自身は株を始めた頃は天井で買ったりしていたが、その後、天井で買ったことはないw

Diversification is a protection against ignorance.
It makes very little sense for those who know what they're doing.
(分散投資は無知を保護する手段だ。投資の理解者には、ごくわずかな意味しかない)
解説:分散投資より集中投資が大切だとしており、自身の投資スタイルと合致するw

Only buy something that you'd be perfectly happy to hold
if the market shut down for 10 years.
(10年間、市場が閉鎖されても、喜んで持ち続けられる株だけ買いなさい)
解説:倒産しない優良企業の株を買いなさいで、自身が購入する際の条件の1つであるw

2020年4月4日土曜日

【ショートショート】満開の桜と外出自粛の週末

ある日のこと、男は通勤途上にある桜が満開になっていることに気づいた。
男の通勤途上には、桜の名所があり、例年、足を止めて写メしている会社員やOLがいた。
だが、今年はテレワークで在宅勤務している会社員やOLが多いらしい。
気づけば、人通りは少なく、写メしている会社員やOLはいなかった。

本業は会社員だが、無敗の個人投資家である男には、桜に対しての思い出があった。
男が投資を始めてから、リーマン・ショックという暴落相場があった。
だが、春になると、いつも通り、桜は満開になり、その景色に男は癒された。
今年も撮っておくか、男はスマホで満開の桜を撮影した。

都から、週末は不要不急な外出を自粛するよう要請が出ていた。
起きた男は、簡単な朝食を作ると、テレビを見ながら食べ終えた。
食べ終わった男は洗い物を終えると、掃除洗濯の家事を終えた。
男は週末になると、近くのプールへ泳ぎに行っていたが、プールは休業していた。

昼になり、男は簡単な昼食を食べ終えると、スーパーへ食材を買いに行った。
食材を買って帰ると、男は本を読んだり、ネットサーフィンをして過ごした。
夜になったので、酒の肴を作り、晩酌を始めたが、あることに男は気づいた。
これって、プールへ泳ぎに行かないだけで、普段の週末と同じじゃないかとw

2020年4月2日木曜日

【エッセイ】相場は明日もある

明日という言葉に抱くイメージは、日本と西洋では大きな違いがある。
日本のそれは、「明日は明日の風が吹く」や「明日ありと思う心のあだ桜」と、やや刹那的でありヤケ気味だが、西洋では「明日は今日よりもっと良い日だ」と明日を楽しみにする風潮が強い。
株式投資で“明日”を見る場合は、日本的心情ではなく、西洋式でいきたいものだ。
特に買いの場合は、この気持ちが大切になる。
せっかちというのか、そそっかしいというのか、好材料が出現するとわれ先に飛びつき買いをする。
今買わなければ、永久に買い損なうといわんばかりの風情である。
しかし、相場の方は皮肉にもそれが目先の天井で翌日には安くなるといったケースが多い。
材料が出たら、できるだけよく調べてから買っても決して遅くない。
それが翌日だろうと何日後であろうともだ。
材料が本物であって、実際に株価が上がるなら、1日ぐらいの遅れは大勢に影響ないではないか。
みんなが一斉に買いついているときの相場は不自然なものである。
その後に現れる相場こそ、本来の姿だ。
これを待って仕掛けることが成功の道につながるといえよう。
「相場は明日もある」とは、焦りを戒め、機会をじっくり待つことを教えた格言である。
(日本証券業協会ホームページより)

リーマン・ショックのときもそうだが、ここぞとばかりに買い向かう人が多い。
自身もそうだったが、だいたいが買った後も下がり続ける。
今年、自身には予定しているトレードがある。
だが、今の状況では、とてもじゃないが、これらのトレードを行う気にはならないw

予定しているトレードの1つは、確定拠出年金のスイッチング。
元本確保の定期預金で運用しているが、米国株投資信託へスイッチングする予定だ。
だが、米国の相場がどうなるか、まだまだ先行きは不透明だ。
「相場は明日もある」の通り、皆が買いついた後の相場が、本来の姿だと思っているw

2020年4月1日水曜日

銘柄を明かさない理由R317 Drive to hell(後編)

銘柄を明かさない理由R317 Drive to hell(後編)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴ。
マーフィーは、従業員数人の小さな町工場を経営していた。
ある日、マーフィーは取引先の銀行に、証券会社の担当であるカルヴィンを紹介された。
紹介されたカルヴィンの指示で、マーフィーは株で思いがけない利益を手にした。

ある日、思いがけない利益を手にしたマーフィーの元に、カルヴィンがやって来た。
マーフィーは工場の片隅で、カルヴィンを出迎えた。
傍らでは、油まみれの工具を手にした従業員たちが、作業をしていた。
パイプ椅子に座ったカルヴィンは、元気がなかった。

「どうした、元気がないな」、マーフィーは心配していった。
「ええ、ここのところ営業成績が上がらなくて」、カルヴィンは深い溜息をついた。
元気のないカルヴィンを見かねたマーフィーはいった。
「もし、俺で力になれるならいってくれ、アンタには世話になっているからな」

「ほ、本当に助けていただけるんですか」、カルヴィンは目を輝かせるといった。
「何をすればいい」、マーフィーはいった。
「マーフィーさんの資金を、私に預けていただけませんか。
決して損はさせません、責任を持って運用しますから」、カルヴィンがいう。

「1万ドル(約100万円)でよければ、君に預けるよ」、マーフィーはいった。
「ありがとうございます、では、こちらにサインを」、カルヴィンは書類を取り出した。
カルヴィンは取り出した書類の運用金額欄に、「1万ドル」と記入した。
マーフィーは、カルヴィンが指示する署名欄にサインをした。

サインをした数ヶ月後、ニューヨーク証券取引所が暴落した。
預けた1万ドルは目減りしているかもしれないな、マーフィーは思った。
ある日のこと、カルヴィンが勤めている証券会社から電話があった。
電話に出たマーフィーに、証券会社の女性がいった。

「お客様の損失は、100万ドル(約1億円)を超えました。
今週中に、10万ドル(約1000万円)の追加入金をお願いいたします」
「100万ドルの損失に、10万ドルの追加入金だと、何をいっているんだ」
マーフィーが声を荒げると、証券会社の女性は冷静な声でいった。

「お客様が契約なされたのは、最もハイリスクハイリターンの運用を行う商品です。
今週中に追加入金がなければ、お客様の資産を差し押さえさせていただきます」
「ふざけるな、カルヴィンは決して損はしないといった、奴を出せ」
「彼はすでに辞めました」、証券会社の女性がいい、電話が切れた。