2023年6月5日月曜日

【小説】暴走している株ブログに思うこと~vol.159~

ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。

X:お疲れ
Z:お疲れ
X:Yは来てないのか
Z:今日は来てないわ
X:しかし長いよな
Z:?
X:この集まり
Z:伝説のチャットルームからだと20年以上ねw
X:みんな年をとるわけだ
Z:私はとらないけどねw
X:・・・
Z:なによ
X:いや、Yの前の相手はどうなってんだ
Z:何か聞いてる?B
B:お疲れ
X:いたのか
B:ついに事件化したみたいだよ
X:あのバカ、またか
Z:wwwwwwwwww
X:事件になっても誰も得しねえだろ
Z:wwwwwwwwww
X:あのバカは得意分野だから喜んでるか
Z:wwwwwwwwww
X:さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:私も寝るわ、おやすみ
B:おやすみ

彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。

彼らのネット歴は長かったが、そんな彼らにも知らないことがあった。
彼らは、関わった一部の人から、「まとめ屋」と呼ばれていた。

同時刻、警視庁サイバー犯罪対策課
「交替の時間ですよ」、1人の男がPCを観ている男の背後から声をかけた。
「もう、そんな時間か」、声をかけられた男が振り返っていう。
「また、まとめ屋のサイト観てたんですか」、声をかけた男が聞く。
「紹介してくれたWSI訴訟の原告に会って来たよ」、声をかけられた男がいう。
「何かわかりました?」、声をかけた男がいう。
補助参加したYは法廷には一度も出なかったらしい」、声をかけられた男がいう。
「一度もですか?」、声をかけた男がいう。
「そうみたいだ、ただ興味深いことがわかった」、声をかけられた男がいう。
「興味深いことって何ですか?」、声をかけた男がいう。
「まとめ屋はWSI訴訟でつながっていた」、声をかけられた男がいう。
「確かに興味深いですね」、声をかけた男がいう。
「さらに調べるつもりだ、あとはよろしく」、声をかけられた男がいう。
「了解」、声をかけた男はいうと、席を立った男と入れ替わりに席に座った。

「補助参加」は、民事訴訟において他人間に係属中の訴訟の結果について、利害関係を有する第三者が、当事者の一方を勝訴させることにより自己の利益を守るために、訴訟に参加する形態をいう(民事訴訟法42条)。
補助参加人は、独自の利益を図る目的で参加することから、独自に攻撃防御方法の提出、異議申立て、上訴などの訴訟行為をすることができるなど、独立性を有している。
「予告犯」筒井哲也氏

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