2023年2月25日土曜日

【小説】暴走している株ブログに思うこと~vol.52~

ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。

X:お疲れ
Z:お疲れ
X:Yはきてないのか
Z:さっきまでいたわよ
X:やっぱ俺がいないときを狙ってきてるな
Z:wwwwwwwwww
X:変なものは送ってきやがるし、あのヤロウだけは
Z:そうそう、あの変なものには意味があったらしいわよ
X:どんな意味があったんだ
Z:あのマンガの犯罪者を横に広げていたでしょ
X:笑わせたかっただけだろ
Z:Yの相手の体重が増えてるらしいの
X:マジか
Z:正確には最近の画像から増えているように感じたらしいわ
X:過食してるってことか
Z:過食の主な原因はストレスと睡眠不足らしいわよ
X:数年前から観察されてたとは思ってなかっただろうからな
Z:過去にどんなことをしたかなんて覚えていないだろうしね
X:それがいきなり公開されるんだからな
X:そりゃあストレスマックスで睡眠不足にもなるわな
Z:多くの人に迷惑をかけた報いとはいえね
X:しかも消すことはできず、拡散し続ける
Z:ネットの怖さよね
X:相手には、Yが血も涙もない奴に見えてるだろうな
Z:wwwwwwwwww
X:さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:私も寝るわ、おやすみ~B

彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。

「予告犯」筒井哲也氏

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