2024年3月10日日曜日

【偉大なる相場師に学ぶ】とうとう来るものが来た

1989年12月29日、日経ダウ38,915円と史上最高値を記録した東京証券取引所は、年明けには4万円の大台に届こうかという大盛況のうちに1980年代最後の大納会を終了した。株式市場は、あのブラックマンデー(1987年10月20日)を忘れたかのようにわずか2年と2か月の間に、21,910円から38,915円へと実に17,005円もの前代未聞の大暴騰を演じていたのである。
「日本の株式相場は行き過ぎている、異常だ」
「いずれ株式市場は大暴落を起こさざるを得ないことになる」
私はダウ平均が32,000円を超えた夏場頃から、先行き日本株式市場の危機を予測していた。
(中略)
下げ相場の中で機関投資家の狼狽振りや、追証に追われた一般投資家の投げ売りで株式市場はまさに大混乱状態となった。
(中略)
「とうとう来るものが来たか」
年明けからの暴落を、私はこうした冷静な判断で受け止めていた。ただ、問題はどこが下げ止まりの相場になるかという一点であった。これまでの株式市場の状況からして、高値(38,915円)の二割や三割の下げ相場は止むを得ないとみていた。ところが、私の判断を持っても、まさか3万8千円の相場が2万円を割る(90年10月1日)という五割近い暴落を記録しようとは、予想もしなかった。
(是川銀蔵氏「相場師一代」より)

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先日、日経平均株価はバブル時の高値(38,915円)を超え、過去最高となった。
下図はTOPIX(東証株価指数)の長期チャートだが、TOPIXも過去最高に近づいている。
お気づきの方もいるだろうが、今回の上昇は日経平均先物主導の上昇だった。
日経平均先物が買われた後、現物(構成銘柄)が買われて上がるという流れだったw

日経平均先物主導で上昇した場合、天井になれば先物主導で下落する可能性が高い。
先日から、日経平均先物が売られるようになり、現在も大きく下がっている。
では、バブル時の下げ相場の原因は何だったのか。
これについては「相場師一代」に下記の記述があるw

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この下げ相場の原因はハッキリしていた。私はその名称を聞くのも嫌なのだが、実は機関投資家と称され、余剰資金を持つ生命保険会社や信託銀行などの、大口の投資家がその有り余るカネで株を買い、相場をつり上げ操作していた結果である。

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現在の日経平均先物の下げが、下げ相場の始まりなのかはわからない。
だが、今回が始まりでなくても、いずれは下げ相場が始まる。
下げ相場になれば、多くの人が含み損になるだろう。
そのときの心構えについても「相場師一代」に下記の記述があるw

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どんな下げ相場であっても、必ず底に落ち着き、下げ幅が大きいほどそれだけ上げ相場の反動は大きい、というのが株式相場の鉄則である。

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