2022年11月19日土曜日

【コラム】インサイダー取引のコメントについて思うこと

インサイダー取引事件で、有名ゲームクリエイターが逮捕された。
ネットニュースのコメント欄に、下記を書いている人がいた。
「株で儲けた奴がいれば、警察や証券関係者はその人物を必ずチェックしてる」
あまり時事ネタは書きたくないが、何書いてんだコイツ、と思ったので書いてみるw

日本取引所グループ(JPX)のサイトには、以下の説明がある。
"インサイダー取引とは、上場会社の関係者等が、その職務や地位により知り得た、投資者の投資判断に重大な影響を与える未公表の会社情報を利用して、自社株等を売買することで、自己の利益を図ろうとするものです。そうした情報を知らされていない一般の投資者は、不利な立場で取引を行うこととなり、証券市場の信頼性が損なわれかねないため、金融商品取引法で禁止されており、違反者には証券取引等監視委員会による刑事告発や課徴金納付命令の勧告が行われます。
本取引所自主規制法人では、現物市場(東京証券取引所)やデリバティブ市場(大阪取引所)でインサイダー取引が行われていないかチェックするため、株式の発行、倒産、合併及び決算に関する情報等、投資者の投資判断に重大な影響を与える会社情報(重要事実)が公表された全ての銘柄を対象として、その売買動向等を日々分析しており、インサイダー取引と疑われる取引については全て証券取引等監視委員会に報告しています。
こうした取組みを「売買審査」といい、当法人では重要事実が公表された銘柄を幅広く抽出したうえで、投資者の属性情報や売買状況等の詳細な分析を行い、インサイダー取引と疑われる取引を絞り込んでいます。"

インサイダー取引は、証券取引等監視委員会が監視している。
同委員会が、違反者の刑事告発や課徴金納付命令の勧告を行っている。
金融庁のサイトに、「インサイダー取引規制に関するQ&A【基礎編】」がある。
上記資料にある、株式売買についてのインサイダー取引規制の概要は以下の通りw

① 上場会社の役職員等の会社関係者(会社関係者でなくなった後1年以内の者を含む)が、
② その会社の業務等に関する重要事実(例えば、その会社が新株発行を行うことを決定した事実や、その会社の決算予想値に大幅な修正が生じた事実等)を、
③ 自身の職務等に関して知った場合、
④ その重要事実が公表される前に、
⑤ その会社の株式の売買をしてはならない、
なお、④の「公表」は、法令で定められた方法でなされる必要があり、実務上広く用いられているのは、TDnet(適時開示情報伝達システム)w

同資料には、「上場会社の役職員等の方々が株式投資を行う際などに、インサイダー取引に該当しないか、そのように疑われないかといった心配があるため、投資に慎重になることが多いとの声が聞かれる」とあり、「重要事実等を知らずに行う取引や、重要事実等の公表後に行う取引であれば、抑制する必要は全くありません」ともあるw

調べれば、すぐにわかることを、ろくに調べもせずに書き込む。
すると、書き込まれた内容を信じた人が、投資に慎重になる。
先日、Yah〇〇ニュースのコメント投稿に、携帯電話番号の設定が必須とされた。
個人的には、投稿するのであれば、書き込む内容の根拠確認も必須にすべきだと思うw

0 件のコメント:

コメントを投稿