2018年10月15日月曜日

銘柄を明かさない理由R228 SWATの実力(前編)

第228話 SWATの実力(前編)

SWATは、アメリカ合衆国の警察に設置されている特殊部隊および同種の部隊である。
SWATとは、Special Weapons And Tactics(特殊武装・戦術)の略称である。
第二次世界大戦後、アメリカ経済は飛躍的に発展した。
一方、その裏で貧富の差の拡大や宗教的権威・社会道徳秩序の崩壊などが進んだ。

その結果、1950年代末頃より社会秩序の混乱が顕在化した。
犯罪発生率も、この頃から急激に上昇し始めた。
ワッツ暴動やデトロイト暴動といった集団暴力事犯。
テキサスタワー乱射事件やグレンビル乱射事件といった大量殺人事犯。

ケネディ大統領暗殺事件やキング牧師暗殺事件といった要人暗殺などの凶悪犯罪。
これらの犯罪に対する対策が、警備警察の重要問題となった。
この状況に対して、1967年、ロサンゼルス市警察(LAPD)はSWATを編成した。
このSWATは、軍務経験者によって構成されていた。

SWATは、通常の警察官では対応困難な重大犯罪への対処を任務としていた。
この施策は成功を収めたことから、全米の警察組織でSWATの創設が相次いだ。
2008年の時点で、全米に少なくとも1,183隊が設置されることになった。
また連邦捜査局(FBI)は各地方局毎にSWATを編成している。(wikipediaより)

ウィリス・タワーが見える車道に停車する大型トレーラー。
爆発が起きてから応答のなかったスピーカーから、声がした。
「こちら、チームアルファ、聞こえますか」
「いったい何があった」、指揮官のコスナーが聞く。

「可燃性のガスに電動カッターの火花が引火、爆発したようです。
エディ、アンディの2名が重傷、今、応急処置を終えたところです。
至急、救助を要請します。あとは私とサンドラの2名で作戦を続行します」
スピーカーから、チームアルファのリーダーであるアランの声がした。

スピーカーから別の声がした。
「こちら、チームベータ、リーダーのローランド。
同じく可燃性のガスに電動カッターの火花が引火、爆発したようです。
こちらもボビーとエドガーの2名が重傷、残ったジョンと2名で作戦を続行します」

「すぐに救助を差し向ける。いいか、くれぐれも慎重にな」
アランとローランドの耳に、指揮官コスナーの力強い声が聞こえた。
「"ベイビー"にSWATの実力を見せてやりますよ」、アランがいう。
「アラン、"ベイビー"の前で落ち合おう」、ローランドがいう。

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