2018年10月13日土曜日

銘柄を明かさない理由R226 ベイビー抹殺作戦(中編)

第226話 ベイビー抹殺作戦(中編)

アメリカ合衆国イリノイ州シカゴにあるウィリス・タワー(Willis Tower)。
シカゴで最も高く、アメリカで2番目に高い超高層ビル。
現地時間の深夜3時ジャスト、ウィリス・タワーへの送電が止まった。
ウィリス・タワー内の照明は全て消え、周辺一帯は闇に包まれた。

「行くぞ」、ウィリス・タワーの敷地の暗がりから声がした。
リーダーであるアランを先頭に、チームアルファは非常階段の入口に向かった。
「私が内部を確認します」、チームアルファ唯一の女性隊員であるサンドラがいう。
「任せた」、アランがいい、サンドラは非常階段への入口扉を開け、中に入った。

「異常なしです、後に続いてください」、サンドラがいう。
サンドラを先頭に、チームアルファは真っ暗な中、非常階段を下り始めた。
非常階段を下り、地下2階に達したときだった。
突然、照明が点灯し、監視カメラが作動、階下から重量物が動く音が聞こえてきた。

「何の音だ」、リーダーであるアランが、暗視ゴーグルを外しながら聞く。
「防火シャッターが閉じる音に決まっているじゃねえか」、巨体のエディがいう。
「ウィリス・タワーの自家発電は無効にし、送電は止めている。
なぜ、照明が点灯し、防火シャッターが作動するんだ」、アランがいう。

「何らかの方法で電源を確保したのでしょう」、スリムなアンディがいう。
「余計な話をしている時間はありません、先を急ぎましょう」、サンドラがいう。
非常階段を下りて、地下3階に着くと、スチール製の防火シャッターが閉じていた。
「上等じゃねえか」、エディがいう。

エディは、背負っていた大型リュックから工具を取り出した。
取り出した工具は、分厚いコンクリートも切断できる電動カッターだった。
エディは電動カッターのスイッチを入れると、防火シャッターの切断に取り掛かった。
派手な火花を散らしながら、防火シャッターは切断されていった。

しばらくすると、防火シャッターの一部が床に落下し、大きな音がした。
防火シャッターには人が通れるだけの穴が開いていた。
「たわいもねえ」、エディは電動カッターを片付け始めた。
「いくわよ」、サンドラがいい、エディが開けた穴の中に入った。

「うちのお嬢様は、本当に怖い者知らずですね」
アンディが呆れながらいい、サンドラの後に続いて、穴の中に入った。
「確かに怖い者知らずだな」、アランがいい、穴の中に入った。
「俺だけ置いていくなよ」、後に続くエディの後方の天井には監視カメラがあった。

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