2015年2月21日土曜日

偉大なる相場師に学ぶ 是川銀蔵

誰でも「相場師」になることはできる。
「相場師」として成功するためには、学ばなければいけない。
学ばずに相場を張っても、失敗することは歴史が証明している。
幸いにも偉大なる相場師達は、我々に数多くの教訓を残してくれている。

是川銀蔵という相場師がいた。
彼は高等小学校しか出ていないが、株式投資に必要な知識を独学で習得した。
個人でありながら、数百億円の株式取引に成功し「最後の相場師」と呼ばれた。
多額の税金により巨万の富は残せなかったが、尊敬する相場師の一人である。

彼が最も嫌いな人間は、正義感のない人間だった。
人に迷惑をかけても自分さえ儲かればいいという人間である。
「投資は正々堂々と」を信条に、幾多もの仕手戦で勝利を収めた。
偉大なる先輩が残してくれた教えを書いてみる。

彼が個人投資家へ行った警告は二つある。
第一の警告は「自分の持てる資金の範囲内で投資をすること」
信用取引には、絶対に手を出してはいけない。
たまたま儲かって味をしめた投資家ほど、この危険な信用取引に乗りやすいと彼はいう。

第二の警告は「新聞や雑誌で大見出しにされる材料に飛びつくな」
人の意見や新聞、雑誌の記事で儲けようという精神が失敗の元。
自分で努力せず、勤めの片手間で儲けようとしても上手くいくはずがない。
サラリーマンが二足のわらじを履いて、労せず儲かるほど株の世界は甘くないと彼はいう。

彼の投資人生をまとめた投資五ヵ条は、自身の投資スタイルのベースになっている。
①銘柄は人が奨めるものでなく、自分で勉強して選ぶ。
②二年後の経済の変化を自分で予測し大局観を持つ。
③株価には妥当な水準がある。値上がり株の深追いは禁物。
④株価は最終的に業績で決まる。腕力相場は敬遠する。
⑤不測の事態などリスクはつきものと心得る。

彼は自伝の中で、大勝負を幾度もしてきたが損をしたことはないと述べている。
彼の教えを守っている自身が損をしていないことが、彼の教えが正しいことを証明している。