2020年9月22日火曜日

銘柄を明かさない理由R347 クーロンズ・アイ(前編)

本ブログには、自身が初めて書いた小説「銘柄を明かさない理由R」がある。
5人の無敗の相場師、ロイヤルストレートフラッシュの物語である。
もちろん、素人が書いた小説なので、プロの方が書いた小説の足元にも及ばない。

5人の無敗の相場師は、無敗の天然(10)こと、テンマ リナ。
無敗のジャック(J)こと、ジョウシマ ユウイチ。
無敗のクイーン(Q)こと、クジョウ レイコ。
無敗のキング(K)こと、ジツオウジ コウゾウ。
無敗のエース(A)こと、アマネ オトヤである。

「銘柄を明かさない理由R」は、将来、自費出版したいと考えている。
男友達には高値で販売して、女友達には無償で配布する予定だ。
もちろん、今まで拍手をいただいた読者の方にも、無償で配布したいと考えている。
それでは、「銘柄を明かさない理由R クーロンズ・アイ編」をお届けするw

--------------------------------------------------------------------------
第347話 クーロンズ・アイ(前編)

休日の都内にあるマンションの一室。
"無敗のジャック"ことジョウシマ ユウイチは、あることを調べていた。
ニューヨーク証券取引所を暴落させたのは、ニック・ライアンの売り。
だが、ニック・ライアンは、売りを指示されただけらしい。

ニック・ライアンに売りを指示したのは、劉宋明(りゅうそうめい)。
いったい、劉は、どのようにして、ニックに売りを指示したのか。
ジョウシマは、劉宋明とニック・ライアンの接点を検索していた。
だめだ、2人には何も接点はない、ジョウシマは諦め、PCをシャットダウンした。

PCをシャットダウンしたジョウシマは、気分転換に出かけることにした。
晴れていたので、ジョウシマは近くの河川敷を散策することにした。
ジョウシマは、マンションのエントランスを通り、近くの河川敷に向かった。
河川敷には、ランニングやサイクリングをしている人がいた。

ジョウシマは河川敷に寝転ぶと、空を見ながら、考えに耽った。
ニック・ライアンは、"レッドブル(赤い雄牛)ファンド"を率いるカリスマトレーダー。
かたや、劉宋明は、東南アジアの金融施策に影響力を持つ男。
ニックはニューヨーク、劉は上海在住にも関わらず、劉はニックに売りを指示した。

内海さんは日本一の株屋のチーフトレーダーだが、日本の財務省にも属している。
米国には、証券取引を監督・監視する証券取引委員会(SEC)がある。
SECは政府機関なので、SECの情報は、日本の財務省も把握できるはずだ。
日本の財務省が掴めていないということは、SECも掴めていないということになる。

電話や電子メールなどであれば、SECは容易に証拠を入手できたはずだ。
SECが掴めていないということは、電話や電子メールなどではない。
第三者を介したとしても、SECならニックの行動記録から、第三者を特定したはずだ。
いったい、劉は、どのようにして、ニックに売りを指示したのか。

ジョウシマは目を閉じると、それぞれの要素について考え始めた。
ニック・ライアン・・・レッドブルファンド・・・ニューヨーク・・・。
劉宋明・・・東南アジア・・・上海・・・。
もし、自分が劉なら、どのようにしてニックに売りを指示するだろうか・・・。

どうすれば、証拠を残さず、的確に売り内容を指示できる・・・。
わからない・・・劉は、どのようにして、ニックに売りを指示したのか・・・。
「昼寝かと思ったら、難しい顔して考え事か」
ジョウシマが目を開けると、"無敗のクイーン"ことクジョウ レイコが見下ろしていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿