2024年6月2日日曜日

【小説】まとめ屋~vol.372~

ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。

X:お疲れ
Z:お疲れ
B:おつかれ
X:Yはいねえのか
Z:今日は来ていないわ
B:最近、忙しいみたいだよ
X:ろくでもねえことやってんだろ
B:相手の家族のSNSを見つけたらしいよ
X:マジか、どうやって見つけたんだ
B:Yの相手はグルメで行きつけの店の情報を発信している
B:その中には家族で利用している店もあるらしい
B:その店からの情報がヒントになったらしいよ
X:そんな情報教えてくれねえだろ
B:混んでない時間帯に予約をとる
B:店で、この人のオススメで来たと相手の顔画像を見せる
B:すると、いろんな情報を教えてくれるらしいよw
X:家族のSNSを教えてくれんのか
B:今までの情報と組み合わせて特定したらしいよw
Z:まとめサイトにも情報あるしねw
B:家族のSNS知ってるのは、Yだけじゃないかな
X:家族もたまったもんじゃねえな
B:拡散したりはしないだろうけどね
Z:家族は関係ないしね
X:Zは相手の家族の情報、拡散したことあんだろ
Z:wwwwwwwwww
B:あの相手は引っ越しすることになったねw
X:つきあいきれねえな、さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:わたしも寝るわ、おやすみ
B:おやすみ

彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。

彼らのネット歴は長かったが、そんな彼らにも知らないことがあった。
彼らは、関わった一部の人から、「まとめ屋」と呼ばれていた。

同時刻、警視庁サイバー犯罪対策課
「交替の時間ですよ」、1人の男がPCを観ている男の背後から声をかけた。
「もう、そんな時間か」、声をかけられた男が振り返っていう。
「また、まとめ屋のサイト見てたんですか」、声をかけた男がいう。
「嘘の住所を書いた裁判で新しいことはあったか」、声をかけられた男がいう。
「特に新しいことはないようです」、声をかけた男がいう。
「いつ頃、終わりそうだ」、声をかけられた男がいう。
「早ければ年内でしょうね」、声をかけた男がいう。
「和解の可能性はあるのか」、声をかけられた男がいう。
「個人間なので難しいかもしれませんね」、声をかけた男がいう。
「個人の方が変にプライド高いからな」、声をかけられた男がいう。
「ですね」、声をかけた男がいう。
「あとはよろしく」、声をかけられた男がいう。
「了解」、声をかけた男はいうと、席を立った男と入れ替わりに席に座った。

炎上が発生してしまった場合は、まずはじめに実際に自分に非があったと認めるかどうかを判断するべきだと、炎上に関する書籍などでは指摘されている。
非を認める場合、早急に被害者と世間に対し誠意のある謝罪コメントを発表することがよいとされる。このとき、謝罪文に言い訳や抗議など謝罪以外の要素を含めるとかえって反発を招く可能性があるため、そういったことは書かない方がよい。脅迫・中傷への対応が必要であれば警察へ通報したり、弁護士に相談したりするなどの対処を淡々と行う。
非を認めない場合、断固として批判に対して反論を続けるか(できれば証拠を提示できることが望ましい)、徹底的に無視することとなる。個人のブログであれば炎上後も高い頻度でブログを更新することによって、過去のログまで丹念に調べるような閲覧者を除けば、火種となった記事が閲覧されにくくなるため、そのまま終息する場合もある。サイトやブログを閉鎖してしまうという対処法もあるが、炎上発生直後の閉鎖はかえって事を大きくしてしまう危険性がある。またネット上での抗議先がなくなったことにより、関係者の居住地や職場など現地訪問を試みる動きが加速する可能性もある。特にブログなどで炎上の火種となった記事だけを削除するなどの対処は、隠蔽行為と解釈されて批判の激化を招きかねず、Googleのキャッシュやウェブ魚拓などから削除したサイトの中身が閲覧できるようにされることがあるとされる。
(「炎上」wikipedia)
「予告犯」筒井哲也氏より
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ネットの誹謗中傷をなくすにはどうしたらよいかをテーマに書いています。
誹謗中傷された場合の法的手続きですが、費用対効果は決してよいとはいえません。
また、相手から虚偽告訴罪で訴えられる可能性もあります。
誹謗中傷されたら、やり返さずに弁護士に相談されることをオススメします。
相談すれば、どのような罪に問えるかなど、アドバイスしてもらえることが多いです。
「まとめ屋」の方法はリーガルチェックを受けていないため、行わないでくださいw

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