2018年9月26日水曜日

銘柄を明かさない理由R213 日本人相場師の心意気(前編)

自身には3つの収入がある。
会社員としての給与収入、大家としての家賃収入。
相場師としての株の譲渡益や配当。
これら全てを足すと、同年代の会社員の中では上位の所得になるかもしれないw

自身は基本、残業をしない。
通勤時間も短いため、会社から帰宅しても時間が有り余る。
趣味で、「銘柄を明かさない理由R」というオリジナル小説を執筆している。
何度も書いているが、いずれは自費出版したいと考えているw

自費出版したら、女友達には無償配布、男友達には定価で売りつける予定だ。
だが、自費出版前、ダメ元で出版社に持ち込んでみようかと思ったりする。
なぜなら、男友達に売りつけて得る収入より、出版社からの印税収入が多いからだ。
それでは「銘柄を明かさない理由R ベイビーワールドエンド編」をお届けするw

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第213話 日本人相場師の心意気(前編)

支店長の村野は淀屋にいった。
「ベイビーですか、知りませんね。
ベイビーというAIがあるなんて、存じ上げませんし。
AIが世界恐慌を起こそうとしているとは、いやはや淀屋さんは想像力が豊かですね」

「信じてもらえんのでっか」、淀屋が不思議そうな顔でいう。
「当たり前でしょう、そんな話は到底、信じられませんね」、支店長の村野がいう。
「そうでっか、ベイビーの恐ろしさがようわかったで」、淀屋がいう。
「何を仰られているのか、意味がわかりかねるのですが」、支店長の村野がいう。

淀屋が愛嬌のある涼しげな顔でいう。
「日本一の株屋の強みは、豊富な情報力と正確かつ敏速な分析力のはずや。
その日本一の株屋が、ベイビーのことを知らんとはな。
このままやったら、日本の相場はベイビーの思い通りやな」

淀屋の言葉に、支店長の村野はぶち切れた。
「ワテを誰と思てますんや。創業90年を超える日本一の株屋やで。
たかが、一相場師風情にあれこれいわれる筋合いはおまへんな。
何がベイビーや、何がAIや、とっととお帰りいただけまっか」

噂通り、ホンマに短気でわからんやっちゃな。
けど、今のオマエの言葉「ワテ」で、情報が間違ってへんことを確信したわ。
支店長の村野は仮の姿、オマエの正体をこっちは知ってるんやで。
淀屋は不敵な笑みを浮かべた。

「とっとと帰れというとるやろが。
なんや、その顔は、何がおかしいんや、ケンカ売っとるんか。
ケンカなら、いつでも買うたるわ、日本一の株屋を舐めるなよ、ど阿呆が」
支店長の村野は淀屋に言い放った。

不敵な笑みを浮かべたまま、淀屋がいう。
「1925年、大阪府大阪市に証券会社が設立された。
創業者の名は野村財閥二代目の野村徳七。
その後、幾人もの社長により、その証券会社は日本一の株屋になった。

ところが、今から数十年前、創業者一族の中に突然変異ともいえる男が生まれた。
創業者の血を継ぐ自分こそが、次期社長にふさわしいと思うとる強欲な男や。
その男は姓の野村を村野と名乗り、次期社長の座を虎視眈々と狙うとるそうや。
ワテの推測はあながち間違いではないはずや、そうでっしゃろ、村野こと野村はん」

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