ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。
X:お疲れ
Z:お疲れ
B:おつかれ
X:Yのバカはいねえのか
Z:さっきまでいたわよ
X:あのバカ、俺が来る前に逃げやがったな
Z:Yが支援している裁判、和解交渉決裂したみたいよ
X:マジか
Z:相手の条件がとんでもなかったみたいよ
X:どんな条件だったんだ
B:和解なのに自分が勝ったような条件にしようとしたらしい
B:相手に対しては、年利20%の遅延損害金を要求
B:第三者への口外禁止も求めたけど、自分は口外可だったらしいよ
X:そんな条件で和解できるわけねえだろ
B:身元とか特定されたんで、悔しかったんじゃないかな
Z:特定されたのは、自分が発信した情報が原因なのにねw
X:そういや、まとめサイトの情報は更新されてんのか
B:最近は更新されてないよ
Z:ようやく下火になったんじゃない
X:今回の炎上は長かったな
Z:相手が燃料投下してくれたからねw
B:たぶんだけど、まとめサイト見つけられてないんじゃないかな
X:さすがに誰か教えてんだろ
B:教えてもらったような形跡がないんだよね
Z:誰も関わりたくないんじゃないw
X:あとは判決待ちか、さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:わたしも寝るわ、おやすみ
B:おやすみ
彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。
彼らのネット歴は長かったが、そんな彼らにも知らないことがあった。
彼らは、関わった一部の人から、「まとめ屋」と呼ばれていた。
同時刻、警視庁サイバー犯罪対策課
「交替の時間ですよ」、1人の男がPCを観ている男の背後から声をかけた。
「もう、そんな時間か」、声をかけられた男が振り返っていう。
「また、まとめ屋のサイト見てたんですか」、声をかけた男がいう。
「たまに参考になる情報があるからな」、声をかけられた男がいう。
「最近、特定屋ってのがいるそうですよ」、声をかけた男がいう。
「特定屋?何だそれ」、声をかけられた男がいう。
「ネットの情報から相手の住所なんかを特定するそうです」、声をかけた男がいう。
「掲示板にいる特定班みたいなもんか」、声をかけられた男がいう。
「それとは違い、個人が商売でやってるケースが多いみたいです」、声をかけた男がいう。
「商売にならないだろ」、声をかけられた男がいう。
「結構、需要があるみたいですよ」、声をかけた男がいう。
「犯罪に利用されなければいいがな、あとはよろしく」、声をかけられた男がいう。
「了解」、声をかけた男はいうと、席を立った男と入れ替わりに席に座った。
ホームページやSNSには不特定多数の人がアクセスします。自分の住所、名前、電話番号、写真など個人を特定できる情報を公開するのは控えましょう。
SNSに投稿した写真の風景から自宅を特定されてしまったという事例も発生しています。顔や地名等が写っていないものでも、写真の公開には十分に注意しましょう。
アンケート調査や懸賞募集のホームページやメール等には、集めた個人情報を転売する悪質な業者もいます。
インターネット上に流れるデータは、対策を施さない限り、その中身を見ることが可能です。SSLと呼ばれる暗号技術あるいは個人認証サービス(本人であることを保証する電子証明書)が施されていないサイトで自分の住所、名前、電話番号、カード番号等個人を特定できる情報の入力は控えましょう。
街中で利用できるWi-Fi(公衆無線LAN)から、個人情報を盗み取られる場合があります。
外出先でWi-Fiを利用する際、個人情報の入力は控えましょう。
(「個人情報流出防止」警視庁ホームページより)
「予告犯」筒井哲也氏より
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ネットの誹謗中傷をなくすにはどうしたらよいかをテーマに書いています。
誹謗中傷された場合の法的手続きですが、費用対効果は決してよいとはいえません。
また、相手から虚偽告訴罪で訴えられる可能性もあります。
誹謗中傷されたら、やり返さずに弁護士に相談されることをオススメします。
相談すれば、どのような罪に問えるかなど、アドバイスしてもらえることが多いです。
「まとめ屋」の方法はリーガルチェックを受けていないため、行わないでくださいw
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