ある日の深夜、あるチャットスペースで会話が始まった。
X:お疲れ
Z:お疲れ
B:おつかれ
X:Yのバカはいねえのか
Z:最近、忙しいみたいよ
X:競売にかけられた相手とは連絡とれたのか
Z:とれたわよ、プライバシー侵害されてますよって伝えといたわ
X:相手はどうすんだ
Z:競売手続きした弁護士の懲戒請求をするらしいわ
X:何だ、それ
B:弁護士が弁護士法に違反したとき
B:信用を失墜させる行為をしたとき
B:戒告などの処分をお願いすることだよ
X:弁護士はプライバシー侵害してねえんだろ
B:代理人だから、責任は問えるんじゃないかな
X:弁護士もたまったもんじゃねえな、あのバカの相手はどうなってんだ
B:支援している裁判は、まだ終わってないみたいだよ
X:9月には和解できそうだっていってなかったか
B:和解条件がなかなか決まらないらしいよ
X:なんで決まんねえんだ
B:金銭面で折り合いがつかないんじゃないかな
X:決まらないと、どうなんだ
B:判決になるだろうね
X:判決だと、いつごろ終わるんだ
B:年明けじゃないかな
X:それまであのバカはヒマだろ、何してんだ
Z:新しい遊び相手が見つかったみたいよ
B:聞いてないけど、どんな相手
Z:相手は会社らしいわよ
X:何があったんだ
Z:相手がしていることに違法行為があったんだって
X:あのバカの得意分野じゃねえか
Z:wwwwwwwwww
B:w
X:さてとそろそろ寝るわ、おやすみ
Z:わたしも寝るわ、おやすみ
B:おやすみ
彼らのネット歴は長く、法に抵触しない範囲で遊んでいた。
彼らは遊んでいたが、その遊びはいつも誰かのためだった。
そんな彼らが愛読しているのは「予告犯」というタイトルのマンガだった。
チャット画面を閉じた彼らは、ネタ探しのため、ネットサーフィンを始めた。
彼らのネット歴は長かったが、そんな彼らにも知らないことがあった。
彼らは、関わった一部の人から、「まとめ屋」と呼ばれていた。
同時刻、警視庁サイバー犯罪対策課
「交替の時間ですよ」、1人の男がPCを観ている男の背後から声をかけた。
「もう、そんな時間か」、声をかけられた男が振り返っていう。
「また、まとめ屋のサイト見てたんですか」、声をかけた男がいう。
「Yの新しい相手って知ってるか」、声をかけられた男がいう。
「聞いたことないですね、どんな相手ですか」、声をかけた男がいう。
「違法行為している会社らしい」、声をかけられた男がいう。
「前にZと話してた会社のことかも」、声をかけた男がいう。
「どこの会社だ」、声をかけられた男がいう。
「社名は伏せてましたが、担当レベルの問題みたいですよ」、声をかけた男がいう。
「大事になりそうか」、声をかけられた男がいう。
「話してた感じでは、ならないと思います」、声をかけた男がいう。
「そうか、あとはよろしく」、声をかけられた男がいう。
「了解」、声をかけた男はいうと、席を立った男と入れ替わりに席に座った。
弁護士および弁護士法人(以下「弁護士等」といいます)は、弁護士法や所属弁護士会・日弁連の会則に違反したり、所属弁護士会の秩序・信用を害したり、その他職務の内外を問わず「品位を失うべき非行」があったときに、懲戒を受けます(弁護士法56条)。懲戒は、基本的にその弁護士等の所属弁護士会が、懲戒委員会の議決に基づいて行います。
弁護士に対する懲戒の種類は、次の4つです(同法57条1項)。
1.戒告(弁護士に反省を求め、戒める処分です)
2.2年以内の業務停止(弁護士業務を行うことを禁止する処分です)
3.退会命令(弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動はできなくなりますが、弁護士となる資格は失いません)
4.除名(弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動ができなくなるだけでなく、3年間は弁護士となる資格も失います)
(「懲戒制度」日本弁護士連合会ホームページより)
「予告犯」筒井哲也氏より
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ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
ネットの誹謗中傷をなくすにはどうしたらよいかをテーマに書いています。
誹謗中傷された場合の法的手続きですが、費用対効果は決してよいとはいえません。
また、相手から虚偽告訴罪で訴えられる可能性もあります。
誹謗中傷されたら、やり返さずに弁護士に相談されることをオススメします。
相談すれば、どのような罪に問えるかなど、アドバイスしてもらえることが多いです。
「まとめ屋」の方法はリーガルチェックを受けていないため、行わないでくださいw
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