2017年12月19日火曜日

【エッセイ】一足お先に「休むも相場」

年中、売ったり買ったりしていなければ気のすまない人がいる。
失礼な言い方だが、そういうやり方で儲かっている人はいないのではないだろうか。

株式投資に売りと買いのどちらかしかないと思うのは誤りで、休むことも大切な要素であると説くのが、この「売るべし 買うべし 休むべし」である。
「売り買い休みの三筋道」とか「休むも相場」等ともいう。

だいたいが人間は欲と道連れである。
相場で利益を上げれば「もっと取ってやろう」と思い、損をすれば「今度は取り返そう」と、常に売ったり買ったりしてしまいがちだ。
こういう心理には、知らず知らずにおごりと焦りの気持ちが入り込んでいる。
この2つが、共に相場には大禁物であることは前にも述べた。
むろん結果は歴然であろう。

損得に関係なく、一つの売買が終わったら一歩退いて市場の環境や相場の動向、そして天下の形勢をゆっくり眺め回す余裕を持つ。
この間に目のくもりを払拭し、心身のコンディションを調整し、同時に投資資金を整えて、次の機会に備えるわけだ。

とにかく株式投資で無理をすれば、必ず敗れる。
何らかの制約をおしてまで株式投資をする愚は避けることだ。
「眠られぬ株は持つな」「命金には手をつけるな」という格言もある。
また「つかぬときは止めよ」ともいう。
ウォール街にも「疑わしいときは何もするな」という格言がある。
いずれも、そういうときは出動を取りやめて、いったん休みなさいと教えている。
(日本証券業協会ホームページより)

自身は先日、元本引上げの売りを行い、一足お先に「休むも相場」である。
まもなく外国人投資家たちは、クリスマス休暇に入る。
あとに残るのは、愚かな機関投資家や短気なデイトレーダーたちだけだ。
読者の方を含む、我ら賢明なる投資家は「休むも相場」といこうじゃないかw