2021年1月31日日曜日

【エッセイ】新築住宅を購入する前に知っておきたいこと

自身は長年、住宅業界で働いてきた。
最先端の知見を有する人から、現場で作業する職人まで、多くの人と仕事をしてきた。
比較的、合格者が少ないとされている一級建築士の有資格者でもある。
新築住宅を購入する前に知っておきたいことについて書いてみるw

1.新築住宅で価格に見合う品質は期待できないと認識すること。
なぜなら、新築住宅の現場で実際に作業する職人は、末端の下請けだからである。
住宅業界では、受注した会社が下請けに丸投げ、下請けは職人に丸投げする。
丸投げするたびに、マージンを取られるため、職人にはぎりぎりの金しか入らないw

2.地盤調査結果を鵜呑みにしないこと。
なぜなら、ビルやマンションの地盤調査と異なり、住宅の地盤調査は簡易調査である。
住宅の地盤調査では、敷地の数か所を調べるだけである。
そのようなピンポイント調査で、地盤の状態がわかるはずがないw

3.多くの住宅では手抜き工事が横行していると認識すること。
1でも書いたように、作業する職人はぎりぎりの金額しかもらっていない。
全ての職人がそうではないが、少しでも儲けようとする職人は平気で手を抜く。
規定の本数の釘を打たない、指定された品質より低い材料を使うなどであるw

1は、業界の古くからの慣習なので、残念ながらいかんともしがたい。
どうしても、価格に見合う品質にしたければ、自分で全職人に発注するしかない。
だが、発注するには、作業内容と適正価格を知っておくことが必要になる。
したがって、業界関係者以外の人が、発注することは、実質、不可能であるw

2は、敷地の前歴と過去の地形を確認すれば、ある程度、地盤状態を推測できる。
以前、建物が建っていた土地であれば、地盤補強が不要な地盤であることが多い。
田畑を埋め立てた造成地であれば、地盤補強が高確率で必要となる。
過去の地形が「扇状地」や「谷底平野」等の土地も、地盤補強が高確率で必要となるw

3は、建て主自身が、建築中に現場へ顔を出すことで、ある程度の抑止力になる。
1でも書いたように、受注会社、下請け、職人は、利益優先である。
建て主自身が現場へ顔を出すことで、彼らは手を抜きにくくなる。
もちろん、発注している立場なので、現場へ行く際、差し入れ等は不要であるw

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