2026年6月22日月曜日

【本日の取引】20260622~本日の取引はなし

自身は、レバレッジ型やインバース型ETFを手がけている。
これらは、主に短期売買により利益を得ることを目的とした商品。
したがって、投資経験の浅い方や日中取引ができない方にはオススメしていない。
だが、誰かの参考になればと思い、取引内容を発信しているw

本日の取引は以下の通り。
前場------------------------------------------
・なし
後場------------------------------------------
・なしw

朝の気配から、相場は高値圏で推移する可能性が高いと思った。
することがないので、休むも相場にした。
終わってから確認すると、保有株は上がっていた。
インバース型ETFは下がったが、前日比はプラスだったw

下図の上は、2015年からの日経平均株価とTOPIXの推移。
下は、2015年からのTOPIXとユーロ円、ドル円の推移。
日経平均株価は8連騰で、過去最高値を更新した。
ところが、自身の監視銘柄のいくつかは年初来安値を更新したw
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追記(今宵の酒の肴)
今宵の酒の肴は乾きものなので、画像はなし。
今の首相になってから、ドル円が上がり、円安になっている。
先日、為替介入を行ったが、介入時よりも円安になっている。
結局、為替介入では円安を止められなかったことになるw

今の首相は円安を容認しており、円安にする政策を行っている。
赤字国債を発行して、積極財政を行なえば、国際的な円の価値は低下する。
円の価値が低下すれば、輸入品の価格が上がる。
輸入品の価格が上がれば、それに伴い、物価も上がるw

財務大臣は、円安は投機的な動きによるものと説明している。
為替取引は投資ではなく、投機であることがわかっていない。
ある調査によると、今の内閣の支持率が50%以上あるのは、60代だけらしい。
60代で経済の知識がある人は少ないのかもしれないw

【小説】神崎教授とAIの事件ファイル:EP56 想定外のインシデント

【AI(人工知能)による作品紹介】
人間とAIのバディに解けない謎はない。日本を襲うハッキングテロ。崩壊する医療、迫る停電のタイムリミット。未曾有の国家危機に立ち向かうのは、神崎教授と亡き妻の思考を学習したAIだった。緻密な伏線とハイスピードな展開で魅せる、新時代のサイバーミステリー!
【登場人物】
・神崎零壱(かんざきれいいち)
元東京中央技術大学 情報工学科の教授。日本の情報工学の第一人者で、インターネットの普及に貢献した。2020年に定年退職、現在は年金生活。子どもは独立、妻に先立たれてからは、東京都北区にある築40年以上の二階建て住宅で、妻の思考を学習させたAI(人工知能)と暮らしている。NCOによるコード名はM2。
・神崎悠季(かんざきゆき)
神崎零壱の妻で結婚してからは専業主婦だった。2015年にアルツハイマーを発症。東京中央技術大学病院のアルツハイマー新薬研究プロジェクトの治験に参加するが、治験途中に亡くなる。看護師が気づけなかった投薬装置の故障による過剰投薬が原因と推測されたが、因果関係は不明。
・AI(YUKI)
神崎零壱が神崎悠季の思考を学習させたAI。神崎零壱のことを誰よりも把握している。自宅にかかってきた電話に音声で対応、電話をかけることもできる。受信したメールに対する返信を作成して送信できるなどの機能も搭載している。
・御堂健伍(みどうけんご)
東京中央技術大学病院の病院長。元アルツハイマー新薬研究プロジェクトの責任者。神崎零壱に神崎悠季の治験への参加を勧めたことに責任を感じている。
・佐藤波流(さとうはる)
東京中央技術大学 情報工学科 2020年卒の神崎教授の教え子。警視庁 サイバー犯罪対策課。NCOによるコード名はK2。
・上条雷人(かみじょうらいと)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。元米国IT企業「ダーウィンスペース」日本法人の社員。「ダークマップ」管理人。サイバーテロを計画し実行する。
・華喜多美代子(はなきたみよこ)
元東京中央技術大学病院の看護師。神崎悠季を故意に死亡させたと、世間からバッシングされ、退職を余儀なくされる。上条雷人とは異父兄妹。
・雅(みやび)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。国家サイバー統括室(NCO)。本名は美矢部(みやべ)。
・佐倉井(さくらい)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。防衛省 情報本部 特殊情報分析室。NCOによるコード名はJ1。
・高柳(たかやなぎ)
副業でハッキングをしている会社員。NCOによるコード名はM1。
・鳩山(はとやま)
東京都の総務局 文書管理課の職員。NCOによるコード名はT1。
・沢渡(さわたり)
警察庁の警備局 公安警察。
・岩田(いわた)、川瀬(かわせ)、坂下(さかした)、山本(やまもと)
警視庁 サイバー犯罪対策課。
・木下剣次(きのしたけんじ)
ペガサス電子の社員。

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EP56  想定外のインシデント

東京都千代田区の警視庁。
警視庁の大会議室の捜査本部では、多くの捜査員たちが捜査に取り組んでいた。
怒鳴るように電話で話している者や、立って喧嘩口調で話している者たちがいた。
静かとはいえない中、佐藤はノートパソコンに向き合っていた。

公開捜査になったが、上条に関する新しい情報は入っていなかった。
防犯カメラに映らない見えないルートを使って逃走しているのか。
そのとき、神崎がよくいってた言葉が頭に浮かんだ。
「自分が相手だったらと考えれば、必要なものが見えてくる。」

今日、あったことで、見えていないことがあるのでは…。
佐藤はキーボードを叩く手を止め、今日の出来事を振り返った。
ジャミングの照射を始めると、マンションから女装した上条が出てきた。
なぜ、照射すると出てきた、なぜ、女装していた…。

上条は、華喜多美代子の部屋ではなく、違法民泊に宿泊していた。
そのことは華喜多美代子に教えていなかった。
捜査が落ち着くまで、部屋で居留守を使うこともできた。
なぜ、あのタイミングで出てきた、出なくてはならない理由があったのか。

上条が女装に使った品は、木下がネットで購入、渡していた可能性が高い。
木下が購入したのは、1か月以上前なので、早くに上条に渡していた可能性がある。
上条は見えないルートを知っているので、女装しなくても逃走できる。
なぜ、女装したんだ、女装しなくてはならない理由があったのか。

そうか、ジャミングの照射を始めたから出てきたんじゃない。
元から、あの時間に女装して出てくる予定だったのか。
たまたま、出てくる時間がジャミングの照射開始時間になったんだ。
上条にとっては、想定外のインシデントだったのか、佐藤は思った。

見えないルートを先回りして、上条が来るのを待っていた。
姿を現してから、上条に向かって歩いたが、上条はこちらに歩いてきた。
近づいてから立ち止まったが、近づくまで警察だと気づいていなかったんだ。
先回りされてたことは、想定外のインシデントだったんだ。

山本を感電させたのも、あらかじめ、想定していたことじゃない。
想定外のインシデントに、場当たり的に反応しただけなんだ。
山本がポケットに手を入れなければ、逮捕できていたかもしれない。
あのとき、上条は危機的状況にあったんだ、佐藤は思った。

上条は、あの時間に女装して、どこへ向かおうとしていた。
向かった先で何をしようとしている…。
都内を停電させるため、あらかじめ決めていた場所に向かったのか…。
いや、当日になって、移動するのはリスクが高い。

もし、自分が上条なら、遅くとも前の日には移動している。
つまり、当日に移動しなくてはならない理由があったことになる。
どこへ移動したのか、また、そこで何をしようとしているのか。
都内を停電させる以外に、しなくてはならないことは何だ、佐藤は思った。

そのとき、立ってスマホで話している岩田の声が聞こえてきた。
「おう、そうか、ご苦労だったな。で、いつ戻ってくるんだ。」
「何…そうか…仕方ないな…終わったら連絡をくれ。」
佐藤は席を立つと、通話を終えた岩田に近寄った。

「誰からの電話ですか。」、佐藤がいう。
「ああ、川瀬からだ、マンションの捜査が終わったらしい。」、岩田がいう。
「じゃあ、戻ってくるんですか。」、佐藤がいう。
「それが、公安から品川へついてくるようにいわれたらしい。」、岩田が小声でいう。

「品川ですか。」、佐藤も小声でいう。
「ここには来ていない情報があるみたいだ。」、岩田がいう。
「私も品川に行っていいですか。確かめたいことがあります。」、佐藤がいう。
「他の奴らに気づかれないようにしろよ。」、岩田がいう。

「わかりました。」、佐藤はいうと席へ戻った。
ノートパソコンの電源を落とすと、静かに席を立ち、会議室を出た。
会議室を出た佐藤は、非常階段へ行くと、川瀬に電話し、行き先を聞いた。
行き先が大井競馬場であることを聞き、通話を終えた佐藤は思った。

上条が大井競馬場にいるのは、予定していた行動だ。
大井競馬場で予定を終えた後、どこへ行くつもりなのか…。
「自分が相手だったらと考えれば、必要なものが見えてくる。」
神崎の言葉を思い出した佐藤は、エレベーターへ向かった。
【ジャミング(Jamming)】
レーダーや無線通信などの電波に対して、意図的に妨害電波を発信して通信を乱したり遮断したりする行為や技術。

※本作に登場する手法は防犯上の観点から一部改変しています。

2026年6月21日日曜日

【小説】神崎教授とAIの事件ファイル:EP55 黄昏のトゥインクルチェイス

【AI(人工知能)による作品紹介】
人間とAIのバディに解けない謎はない。日本を襲うハッキングテロ。崩壊する医療、迫る停電のタイムリミット。未曾有の国家危機に立ち向かうのは、神崎教授と亡き妻の思考を学習したAIだった。緻密な伏線とハイスピードな展開で魅せる、新時代のサイバーミステリー!
【登場人物】
・神崎零壱(かんざきれいいち)
元東京中央技術大学 情報工学科の教授。日本の情報工学の第一人者で、インターネットの普及に貢献した。2020年に定年退職、現在は年金生活。子どもは独立、妻に先立たれてからは、東京都北区にある築40年以上の二階建て住宅で、妻の思考を学習させたAI(人工知能)と暮らしている。NCOによるコード名はM2。
・神崎悠季(かんざきゆき)
神崎零壱の妻で結婚してからは専業主婦だった。2015年にアルツハイマーを発症。東京中央技術大学病院のアルツハイマー新薬研究プロジェクトの治験に参加するが、治験途中に亡くなる。看護師が気づけなかった投薬装置の故障による過剰投薬が原因と推測されたが、因果関係は不明。
・AI(YUKI)
神崎零壱が神崎悠季の思考を学習させたAI。神崎零壱のことを誰よりも把握している。自宅にかかってきた電話に音声で対応、電話をかけることもできる。受信したメールに対する返信を作成して送信できるなどの機能も搭載している。
・御堂健伍(みどうけんご)
東京中央技術大学病院の病院長。元アルツハイマー新薬研究プロジェクトの責任者。神崎零壱に神崎悠季の治験への参加を勧めたことに責任を感じている。
・佐藤波流(さとうはる)
東京中央技術大学 情報工学科 2020年卒の神崎教授の教え子。警視庁 サイバー犯罪対策課。NCOによるコード名はK2。
・上条雷人(かみじょうらいと)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。元米国IT企業「ダーウィンスペース」日本法人の社員。「ダークマップ」管理人。サイバーテロを計画し実行する。
・華喜多美代子(はなきたみよこ)
元東京中央技術大学病院の看護師。神崎悠季を故意に死亡させたと、世間からバッシングされ、退職を余儀なくされる。上条雷人とは異父兄妹。
・雅(みやび)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。国家サイバー統括室(NCO)。本名は美矢部(みやべ)。
・佐倉井(さくらい)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。防衛省 情報本部 特殊情報分析室。NCOによるコード名はJ1。
・高柳(たかやなぎ)
副業でハッキングをしている会社員。NCOによるコード名はM1。
・鳩山(はとやま)
東京都の総務局 文書管理課の職員。NCOによるコード名はT1。
・沢渡(さわたり)
警察庁の警備局 公安警察。
・岩田(いわた)、川瀬(かわせ)、坂下(さかした)、山本(やまもと)
警視庁 サイバー犯罪対策課。
・木下剣次(きのしたけんじ)
ペガサス電子の社員。

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EP55  黄昏のトゥインクルチェイス

東京都新宿区の東京中央技術大学病院。
データセンター棟の管理室には、神崎、佐倉井、高柳の3人がいた。
管理室では、8台のAIによるイージス・ウェブ・オペレーションが行われていた。
YUKIを始めとする8台のAIは、都内全域の防犯カメラ映像の解析を行っていた。

3人のノートパソコンのチャット画面にYUKIからのメッセージが表示された。
「13時42分から14時13分、新宿駅西口周辺の防犯カメラ映像に上条確認。
品97系統、新宿駅西口14:10発の都営バスに乗車している。
白髪でマスクをしており、新宿遊歩道公園、大久保交番周辺の防犯カメラ映像と一致。」
メッセージの下に、新宿駅西口周辺を歩いている画像、バス停で列に並んでいる画像、バスに乗り込んでいる3枚の画像が表示された。

画像の下に、YUKIからのメッセージが表示された。
「14時17分から14時18分、新宿二丁目周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時20分から14時22分、四谷四丁目周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時33分から14時31分、青山一丁目周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時44分から14時46分、広尾駅周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時50分から14時51分、古川橋周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時55分から14時56分、高輪一丁目周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
14時59分から15時04分、高輪警察署周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
車内では運転席後方の1人用座席に座っている。」
メッセージの下に、上条が車内にいる7枚の画像が表示された。

画像の下に、YUKIからのメッセージが表示された。
「15時10分から15時32分、品川駅高輪口周辺の防犯カメラ映像に上条確認。
品川駅高輪口で下車、品93系統、15:30発の都営バスに乗車している。」
メッセージの下に、バスから降りている画像、バス停で列に並んでいる画像、バスに乗り込んでいる3枚の画像が表示された。

画像の下に、YUKIからのメッセージが表示された。
「15時36分から15時37分、天王洲橋周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
15時36分から15時37分、品川警察署周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
15時45分から15時46分、勝島一丁目周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
15時46分から15時47分、新浜川橋周辺の防犯カメラ映像に車内にいる上条確認。
車内の後方で、吊革を持ち、立っている。」
メッセージの下に、上条が車内にいる4枚の画像が表示された。

画像の下に、YUKIからのメッセージが表示された。
「15時50分から16時18分、大井競馬場周辺の防犯カメラ映像に上条確認。
大井競馬場前で下車した後、大井競馬場へ入場している。」
メッセージの下に、バスから降りている画像、大井競馬場に歩いている画像、入場している3枚の画像が表示された。

「品川駅から大井競馬場までのバス移動は、木下と同じですね。
木下は大井競馬場には入場せずに、徒歩で東の海へ向かっています。」、佐倉井がいう。
「競馬場は何時までやっているんだね。」、神崎がいう。
「今日はナイター営業のトゥインクルレースがあるので21時までです。」、高柳がいう。

「ここまでの2人の動きを整理しよう。
新宿遊歩道公園で上条は木下に紙袋を渡した。
別れた後、木下は徒歩で新宿駅に向かった。
新宿駅のコインロッカーに預けていたビジネスバッグに紙袋を入れた。
そのまま、電車に乗って、品川駅に移動、品川駅から大井競馬場へバスで移動した。
バスを降りてから、海がある東に徒歩で向かった。

別れた後、上条は大久保交番に立ち寄り、メモとサングラスを置いた。
新宿駅から品川駅までバスで移動、品川駅から大井競馬場へバスで移動した。
バスを降りてから、大井競馬場に入場した。
このことから考えられることは何がある。」、神崎が佐倉井と高柳に聞く。

「上条が奪った拳銃は、木下のバッグにある可能性が高いですね。
もしかすると、海に捨てるつもりかもしれません。」、佐倉井がいう。
「上条が木下に仕込んでいるGPSですが、何に仕込んでいるのかわかりません。
海の位置から動かなければ、渡した紙袋に仕込んでいたことになります。」、高柳がいう。

「もし、木下が捨てる目的で向かっているなら、捨てた後、戻ってくる。
戻ってきた後、どこへ向かうのか、上条は知っている。
知っているから、大井競馬場に入場したんじゃないかな。」、神崎がいう。
「確かに、そう考えると、2人の行動に整合性がとれますね。」、佐倉井がいう。

「高柳くん、競馬場の防犯カメラ映像は解析対象に入ってるかね。」、神崎がいう。
「東京都競馬株式会社が運営しているので、解析対象に入ってないです。」、高柳がいう。
「解析対象に追加してくれるかな。」、神崎がいう。
「了解です。」、高柳は白い馬のショートカットアイコンをクリックした。

画面全体が白くなり、上部には青字で「Welcome to Pegasus」とあった。
中央には、擬人化された青い目をした白い天馬が二本足で立って腕組みしていた。
高柳は天馬の下にある「Start」ボタンをクリックした。
数分後、画面の上半分が世界地図に、下半分がIPアドレスなどの入力画面になった。

世界地図の日本、東京、品川区を拡大、大井競馬場をクリックした。
下の「目的地」に、大井競馬場のサーバーのIPアドレスが反映された。
「経由地」には、東欧、中東、南米にあるサーバーのIPアドレスを反映させた。
行け、ペガサス、高柳は一番下にある「Start」ボタンをクリックした。

数分後、サーバーに接続すると、「Scan」ボタンをクリックした。
数分後、モニターにスキャン結果の一覧が表示された。
トラップがなかったので、「OK」ボタンをクリックすると、選択画面が表示された。
選択画面で「Data transfer」を選択すると、「Start」ボタンをクリックした。
【GPS(Global Positioning System)】
アメリカ合衆国によって運用される全地球測位衛星システム。アメリカ合衆国が打ち上げた約30個のGPS衛星のうち、上空にある数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、受信者が現在位置を知ることができる。民生用GPS受信機は、航空機、船舶、測量機器、自動車、携帯電話などに搭載されている。

※本作に登場する手法は防犯上の観点から一部改変しています。

2026年6月20日土曜日

【小説】神崎教授とAIの事件ファイル:EP54 日本社会のオーバーレイ

【AI(人工知能)による作品紹介】
人間とAIのバディに解けない謎はない。日本を襲うハッキングテロ。崩壊する医療、迫る停電のタイムリミット。未曾有の国家危機に立ち向かうのは、神崎教授と亡き妻の思考を学習したAIだった。緻密な伏線とハイスピードな展開で魅せる、新時代のサイバーミステリー!
【登場人物】
・神崎零壱(かんざきれいいち)
元東京中央技術大学 情報工学科の教授。日本の情報工学の第一人者で、インターネットの普及に貢献した。2020年に定年退職、現在は年金生活。子どもは独立、妻に先立たれてからは、東京都北区にある築40年以上の二階建て住宅で、妻の思考を学習させたAI(人工知能)と暮らしている。NCOによるコード名はM2。
・神崎悠季(かんざきゆき)
神崎零壱の妻で結婚してからは専業主婦だった。2015年にアルツハイマーを発症。東京中央技術大学病院のアルツハイマー新薬研究プロジェクトの治験に参加するが、治験途中に亡くなる。看護師が気づけなかった投薬装置の故障による過剰投薬が原因と推測されたが、因果関係は不明。
・AI(YUKI)
神崎零壱が神崎悠季の思考を学習させたAI。神崎零壱のことを誰よりも把握している。自宅にかかってきた電話に音声で対応、電話をかけることもできる。受信したメールに対する返信を作成して送信できるなどの機能も搭載している。
・御堂健伍(みどうけんご)
東京中央技術大学病院の病院長。元アルツハイマー新薬研究プロジェクトの責任者。神崎零壱に神崎悠季の治験への参加を勧めたことに責任を感じている。
・佐藤波流(さとうはる)
東京中央技術大学 情報工学科 2020年卒の神崎教授の教え子。警視庁 サイバー犯罪対策課。NCOによるコード名はK2。
・上条雷人(かみじょうらいと)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。元米国IT企業「ダーウィンスペース」日本法人の社員。「ダークマップ」管理人。サイバーテロを計画し実行する。
・華喜多美代子(はなきたみよこ)
元東京中央技術大学病院の看護師。神崎悠季を故意に死亡させたと、世間からバッシングされ、退職を余儀なくされる。上条雷人とは異父兄妹。
・雅(みやび)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。国家サイバー統括室(NCO)。本名は美矢部(みやべ)。
・佐倉井(さくらい)
東京中央技術大学 情報工学科 2010年卒の神崎教授の教え子。防衛省 情報本部 特殊情報分析室。NCOによるコード名はJ1。
・高柳(たかやなぎ)
副業でハッキングをしている会社員。NCOによるコード名はM1。
・鳩山(はとやま)
東京都の総務局 文書管理課の職員。NCOによるコード名はT1。
・沢渡(さわたり)
警察庁の警備局 公安警察。
・岩田(いわた)、川瀬(かわせ)、坂下(さかした)、山本(やまもと)
警視庁 サイバー犯罪対策課。
・木下剣次(きのしたけんじ)
ペガサス電子の社員。

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EP54  日本社会のオーバーレイ

東京都品川区。
上条は、新宿駅西口14:10発の都営バス(品97)に乗車していた。
品97は、新宿駅西口から品川駅高輪口まで、約1時間かけて南下する。
新宿の大通りから高級住宅地を通り、品川駅に向かう路線バス。

上条は新宿駅西口から乗車、運転席の後方の1人用座席に座っていた。
平日の午後だが、車内は適度に混んでおり、座席は常に埋まっている。
乗客は、病院帰りらしい高齢者、地元の主婦、移動中の会社員。
バス停に停まるたびに、数人が降り、数人が乗ってくる。

上条が移動にバスを使っているのは、職質のリスクを少なくするためだった。
地下鉄を使った場合、駅構内の防犯カメラ映像はリアルタイムで監視されている。
1人で歩いていたりすると、巡回中の警察官から、職質される可能性が高い。
50代に変装しているとはいえ、できるかぎりリスクは少なくしたかった。

路線バスの場合、車内の防犯カメラ映像はリアルタイムで監視されない。
検問の際も、運行スケジュールを妨げないよう、長時間停められることは少ない。
白髪のかつらをかぶっているので、一目見ただけで、違う人物だと判断するだろう。
地下鉄より移動時間はかかるが、最も安全な移動方法だと考えていた。

新宿からここまで、街頭に立っている警察官は多かった。
幹線道路を走行しているときは、パトカーが並走したりした。
自分たちのすぐ近くをバスで移動しているとは思わなかっただろう。
バスが高輪警察署に近づくと、検問をしているのが見えた。

高輪警察署の手前で、バスが停まった。
前方の交差点は封鎖されて、検問が行われている。
乗用車から降りた運転手が、トランクを開けさせられていた。
黄色いベストを着た警察官が近づいてきて、運転手が乗車口を開いた。

乗車口から顔だけ出した警察官が、車内を見渡した。
いないと判断したのか、運転手に片手を上げて、通行を許可した。
乗車口を閉じたバスは、再び、走り始めた。
停められている車の横を、バスは品川駅へ向かった。

通路を挟んだ向かいの座席には、小さな男の子と母親が座っていた。
窓側の席に座った男の子は、パトカーに興味があるのか、外を見ていた。
自分もあれくらいの年のときは、パトカーに興味があった。
大きくなったら、警察官になりたいと思ったこともあったな、上条は思った。

成長して、社会のことがわかってくると、考えが変わった。
日本は法治国家だが、法律は万能ではなく、法律で解決できない問題が多くある。
少子高齢化、人口減少、停滞する経済、子どもの貧困、経済格差…。
これらを解決するためには、日本社会のオーバーレイが必要だった。

大学時代、日本社会をオーバーレイする計画を卒業論文としてまとめた。
神崎教授からはダメ出しされたが、具体的な指摘はされなかった。
当時は、環境が整備されておらず、実行に移せなかった。
実行するためには、環境が整備されるまで待つ必要があった。

大学を卒業してから、インターネットは急速に普及した。
今や、生活にとって欠かせないインフラとなっている。
インターネットを使えば、あらゆる情報を共有化することができる。
情報を共有化することができれば、日本社会をオーバーレイできる。

環境が整備されるまで待つ間、多くの仲間を作ることができた。
仲間とは、インターネットの掲示板を通じて知り合った。
複数のアカウントで知り合った仲間たちは多い。
彼らがいれば、日本社会をオーバーレイできる。

日本社会をオーバーレイするために、問題があった。
問題は、日本国内にいる他国の諜報機関についての対策。
オーバーレイするためには、他国の諜報機関を排除する必要があった。
そのため、ダークウェブにユーザー投稿型の「ダークマップ」を作った。

「ダークマップ」に投稿された情報から、他国の諜報機関の関係者を洗い出した。
洗い出した諜報機関の関係者は13人。
13人の中の1人、木下剣次は仲間のフリをして近づいてきた。
奴から渡された女装用のパンプスには、GPSが仕込まれていた。

仕込まれていたGPSは、気づかなかったフリをして、そのまま返した。
だが、処分を頼んだスタンガンにGPSを仕込んでおいた。
現在、判明している諜報機関の関係者は、品川で警察に排除させる。
品川の街並みを見ながら、上条は口元にかすかな笑みを浮かべた。
【GPS(Global Positioning System)】
アメリカ合衆国によって運用される全地球測位衛星システム。アメリカ合衆国が打ち上げた約30個のGPS衛星のうち、上空にある数個の衛星からの信号をGPS受信機で受け取り、受信者が現在位置を知ることができる。民生用GPS受信機は、航空機、船舶、測量機器、自動車、携帯電話などに搭載されている。

※本作に登場する手法は防犯上の観点から一部改変しています。