下図は、日本の財政収支の推移(2024年以降はIMF(※)の推計)。
財政収支は、政府の収入(歳入)と支出(歳出)の差額。
バブル期は黒字だったが、バブル期以降は一度も黒字になっていない。
誰かの参考になるかもしれないので、日本の財政赤字について書いてみるw
※「IMF」は、国際金融と為替相場の安定化を目的として設立された国際連合の専門機関。
結論から書くと、財政赤字は国民の勉強不足が原因だと思っている。
福沢諭吉氏が書いた「学問のすすめ」に以下がある。
"国民は国の本家本元であるから、国を守るための費用を払うのは、義務である。だから、出費の時は気持ちよく払え。国を守るためには、役人の給料もいる陸海軍の軍事費もいる、裁判所の費用もいるし、地方官の費用もかかる。それらを合計すれば大金のように思えるが、一人当たりで割れば何ほどのことでもない。日本の歳入額を全国の人口で割れば、一人当たり1円か2円であろう。年間僅か1円か2円を支払って、政府の保護を受けて、泥棒や強盗の心配もなく、一人で旅行しても山賊に遭う恐れもない。安穏とこの世を渡っていけるのは、非常に便利なことではないか。およそこの世の中に、何がうまい商売かといって、税金を払って政府の保護を買うほど安いものはない。酒や女に身を持ち崩す者もいるが、これらの費用と税金の額を比べれば、もとより同日の談ではない。安い買い物であるのだから、税金はあれこれ考えずに気持ちよく払うべし"
上記にあるように、国の歳入は、国を守るための費用。
財政赤字になるということは、歳入より歳出が多いことになる。
大規模災害の復興などで、歳出が増え、短期的に赤字になるならわかる。
30年以上も財政赤字が続くのは、歳出を見直そうとする人が少ないからだと思うw
各党が、物価高騰対策として、減税や給付金などを打ち出している。
減税は歳入が減り、給付金は歳出が増えることになり、いずれも財政赤字が増える。
歳入は税収なので、景気がよければ多く、よくなければ少なくなる。
景気がよくないときに、歳出を増やせば、財政はますます悪化するw
物価の高騰に対しては、物価を下げる対策をとらなくてはならない。
現在の物価高騰は、円安による原材料価格の高騰が最も大きな要因。
したがって、円安を円高にする方策が必要になる。
円安は他国より政策金利が低いことが原因なので、政策金利を上げる必要があるw
全国の都道府県の中で、財政黒字は東京都だけになる。
都知事は「身を切る改革」として、自らの給与を半額にした。
それにより、都知事の給与は、全国の知事の中で最も少なくなっている
もちろん、都の職員や都民が、支出削減に意識して取り組んでいることも大きいw
財政赤字の責任は、自身と同じX世代や上のベビーブーマー世代(※)にあると思っている。
これらの世代が、財政赤字にした失態を挽回することは難しいと思っている。
これから先は、下の世代に任せ、あれこれ口出ししないことだと思う。
下記は、国税庁のサイトにある中学生の「税金という約束」だが、しっかりしているw
※「X世代」は1965~1980年生まれ、「ベビーブーマー世代」は1946~1964年生まれ。
"福沢諭吉はその中(「学問のすすめ」)で「政府は人々の生活や安全を守る。しかし、それを行うために必要な費用がないので、税金としてみんなに負担してもらう。これは政府と国民双方が一致した約束である。」と著しています。税金は、国と私たちの約束であるという意味です。つまり、国と私たちの信頼関係を築いているのも税金である、ということだと思います。そしてこの約束は、私たちが生まれる前から続く歴史であり、私たちがつないでいくべき未来でもあります。私たちはこの約束をずっと受け継いでいかなければならない立場にいるのです。私は、もっと若い世代がそのような意識をして過ごすことが大事だと思います。"
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