2025年2月7日金曜日

【建築コソコソ噂話】災害リスク情報の話

下図の左にあるように、本州を赤線で切った断面が、右の図になる。
はるか昔は、山だけだったが、風雨によって山が削られた。
削られた土砂が流れてきて、現在の地形ができていることになる。
自然にできた地形を変えても、いずれは元の地形に戻ることになる。

はるか昔、埼玉県は山のふもとに位置しており、海と接していた。
その後、削られた土砂が流れてきて、海が遠くなった。
そのため、山だった硬い土地と、流れてきた土砂による軟らかい土地が混在している。
混在状況は複雑で、同じ敷地内に硬い部分と軟らかい部分があったりする。

当然ながら、硬い土地より、軟らかい土地の方が災害リスクが高い。
地震が起こった際の液状化による建物の傾き、豪雨による浸水リスクなど。
以前は、一般の人がこれらの確認をすることはできなかった。
ところが、近年、情報共有が進み、これらを確認することができるようになっている。

先日、ある不動産サイトを見ていたら、「ハザード情報」があった。
情報を見ると、「洪水」「土砂災害」「液状化」「最大震度」があった。
サイト管理会社が、自治体などから提供された情報を抽出・加工し提供していた。
いくつかの土地を確認したが、災害リスクの有無や程度がわかりやすいなと思った。

先日、道路が大きく陥没した土地には、液状化と浸水のリスクがあった。
つまり、流れてきた土砂による軟らかい土地ということになる。
もし、硬い土地であれば、大きく陥没する可能性は低かったと思われる。
全面復旧に2、3年かかる見込みなのも、これらのリスクが原因だろうなと思う。

前述の通り、一般の人でも災害リスクを確認できる。
ところが不動産価格は、最寄駅からの距離などで決められることが多い。
個人的には、家は高い買い物なので、災害リスクも考慮すべきだと思う。
もし、買いたい家があれば、事前に災害リスクを確認することをオススメする。

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