2024年7月26日金曜日

【建築コソコソ噂話】建設業界の理想と現実の話

以前に聞いた話だが、ある住宅会社が池を埋め立てて、住宅を建てることになった。
軟らかい地層が厚い地域だったので、埋め立てただけだと住宅が傾く可能性があった。
住宅を傾かせないため、社外の専門家も交え、技術的検討を行った。
検討の結果、下図の右のようにセメントなどを混ぜた人工地盤を作ることになったw

人工地盤を含む埋め立て工事は、技術力に定評のある建設会社が行った。
ところが、住宅が建てられて、数年後、複数の住宅で傾きが確認された。
傾き方に規則性はなく、住宅会社や建設会社が原因を調べるために調査を行った。
様々な調査を行ったが、傾いた原因はわからなかったらしいw

話を聞いたとき、考えられる原因は1つしかないなと思った。
原因は、計画通りの工事をしていない工事ミス、いわゆる施工不良。
例えば、下図の右のような人工地盤ができていれば、傾き方に規則性はなくなる。
おそらく、計画通りの人工地盤ができていない可能性が高いと思ったw

地面の下の工事は、工事中にしか確認することができない。
故意ではないだろうが、何らかのミスで計画通りにできていない可能性がある。
現場の作業員で図面を読める人は少ないため、責任者が作業内容を指示する。
責任者は指示した内容通りにできているかチェックするが、見落とす可能性もあるw

このような場合、土木工事で行われている方法を採用すればよかったのにと思う。
下図のように、埋め立ててから盛土をし、しばらくしてから盛土を撤去する。
なぜなら、元からある軟らかい地層は、池の重みである程度は沈んでいる。
したがって、盛土の重みで、埋め立てた部分を沈下させればよいことになるw

建設業界では、新しい技術や工法の開発が行われている。
だが、現場がそれらを形にできない現実がある。
いずれ、現場作業の全てを、全自動の機械が行う時代が来るだろう。
そのときが来るまで、理想と現実の乖離はなくならないかもしれないw

0 件のコメント:

コメントを投稿