右下には「世界も試されている」とあり、出版社による広告の意図は以下だった。
"今日も、地球上で悲惨な戦争や紛争が続いています。
政治上の都合によって、日常を突然奪われてしまう人々が絶えません。
人類は、いつまで同じ過ちを繰り返すのでしょうか。
「早期の戦争終結を。そして、世界に平和を。」という切なる願いを、国連デーであり、国連軍縮週間にあたる10月24日に強く訴えます。"
ロシアがウクライナに軍事侵攻したことに対する反戦メッセージだとして好評だった。
2022年2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻した。
軍事侵攻してから、3年が過ぎているが、戦争は終結していない。
広告には「世界を敵に回して、生き残ったヤツはいない」とある。
だが「世界を敵に回して、生き残ったヤツがいた」ことになる。
おそらく、これから先もロシアがなくなることはないだろう。
もし、なくなるとすれば、世界もなくなっているかもしれない。
当初から、一方を正義、一方を悪と決めつけることに違和感があった。
正義とした方を、多くの国が支援したことにも違和感があった。
件名の言葉は、反戦というより、反撃を呼びかけるメッセージのように思える。
意図にある「早期の戦争終結を。そして、世界に平和を。」の方がよかったように思う。
日本は戦後80年になろうとしており、戦時中のことを知る人は少なくなりつつある。
冒頭の企業広告について、考え直す必要があるように思う。
1946(昭和21)年5月3日 から1948(昭和23)年11月12日。
日本の指導者28名を被告人とする極東国際軍事裁判が行われた。
ソ連から派遣された検事は、被告人の選定において、天皇訴追を求めなかった。
判決は7か国の判事による多数判決で、25名が絞首刑や終身禁固刑などの有罪判決だった。
インドの弁護士は、判決文より長い反対意見書を提出、全員無罪を主張した。
フランスの検事も反対意見書を提出、中国の検事に以下を述べている。
「正義は連合国の中にあるのではないし、その連合国の誰もが連合という名の下にいかなる特別な敬意を受けることができるわけでもないのだ」
自身は過去にいくつかの訴訟に関わったことがある。
訴訟すると、判決が出されるか、和解になるケースが多い。
だが、いずれの場合でも、当事者間の関係が修復されることはなかった。
ある弁護士は「訴訟しても、誰の得にもならない」といっている。
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