過去にいくつかの訴訟に関わったことがある。
そのときに学んだのが、日本は法治国家だということ。
簡単にいうと、全ての人が法律に従わなければならない国だということ。
当たり前だと思われるかもしれないが、このことを理解していない人がいたりするw
日本には多くの法律があるが、以下の優先順位になっている。
・憲法:国の最高法規であり、全ての法律の基礎。
・法律:国会で制定されるもので、憲法に違反しない限り、全ての国民が対象。
・政令:法律の具体的な実施に必要な細則を定める。
・条例:地方公共団体が制定するもので、地方自治の範囲内で制定できる。
・規則:各省庁が制定するもので、法律や政令を補完する。
なお、会社の就業規則や業務規程、約款などの優先順位は最も低くなるw
金融サービスの契約をする際、約款への同意を求められることが多い。
自身もそうだが、ほとんどの人は一言一句、読んだりしないことが多い。
約款は、不特定多数の人と同一の契約を迅速・効率的に行うために作成された取引条項。
上記の優先順位からもわかるように、約款は法律ではないことに注意が必要になるw
ある保険会社の約款には、保険金を支払わない場合として、下記の条項がある。
"保険契約者が、当会社にこの保険契約に基づく保険金を支払わせることを目的として損害等を生じさせ、または生じさせようとしたこと。"
おそらく、保険金詐欺などの場合には支払わないという条項だと思われるw
ただ、よく考えているなと思った点がある。
思ったのは、"支払わせることを目的"という文言になる。
通常、保険金を支払わせることを目的として、損害を生じさせようとは思わない。
契約の際に、そのようなことを伝えれば、契約すらしてもらえないだろうw
保険は損害が生じたときに備えて、事前に契約するものだと思っている。
だが、事前の契約が"支払わせることを目的"と判断されたら、支払いを拒否できる。
個人的には、目的がなかったことを確認する手順などを記載すべきだと思う。
例えば、支払い前に、目的がなかったことの確認書に署名させるなどw
確認書に署名させれば、後に目的があったことが発覚しても、返金を求めることができる。
返金とは別に、損害賠償請求できたり、詐欺罪として罪に問えるかもしれない。
ちなみに、詐欺罪に罰金刑はなく、10年以下の懲役しかない。
個人的には厳しすぎるように思うが、厳しくせざるを得ない理由があったんだと思うw
今はネットユーザーが増え、SNSで多くの情報を発信している。
保険を紹介する記事を書いたりする場合、気をつけなくてはいけないと思う。
損害に備えて契約したではなく、支払ってもらうために契約したと書いたりした場合。
その記事を根拠に、保険金を支払ってもらえず、罪に問われるかもしれないw
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