2018年10月1日月曜日

銘柄を明かさない理由R216 恐るべきベイビーの計画(前編)

「銘柄を明かさない理由R」は、自身が初めて書く小説だ。
小説を書いたことのある方は、おわかりだろう。
書き出すと、登場人物たちが勝手に動き回るようになる。
思いつきで書いた話が、いつしか重要な伏線になっていたりするw

久々に再開した「銘柄を明かさない理由R」。
今回の話は、無敗の相場師たちとAI(人工知能)との戦いが軸になる。
信じてもらえないかもしれないが、自身でさえ、どちらが勝つかはわからない。
AIも含めた登場人物が、どのように動くか予測できないからだw

第17章では、いよいよAIであるベイビーの恐るべき計画が明らかになる。
筆者の自身がいうのもなんだが、計画だけ聞くとベイビーは悪である。
果たして、ベイビーは悪なのか、それとも善なのか。
それでは「銘柄を明かさない理由R ベイビーワールドエンド編」をお届けするw

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第216話 恐るべきベイビーの計画(前編)

大学生の21世紀少年は、都内にある大学の寮で1人暮らしをしていた。
帰宅した21世紀少年が郵便受けを確認すると、1通の封筒が届いていた。
差出人は、ワールド株式投資セミナー事務局だった。
また、ランダムに抽出した銘柄情報か、21世紀少年は自室に封筒を持ち帰った。

21世紀少年は、ワールド株式投資セミナーがわるい大人のセミナーだと気づいた。
ワールド株式投資セミナーの内情を調べるため、有料会員になった。
有料会員になった21世紀少年に、騰がるという銘柄情報が送られてきた。
だが、銘柄情報はランダムに抽出された銘柄情報だった。

先日、無敗のキングから21世紀少年にメールが届いた。
世界恐慌を起こしてきたベイビーというAI(人工知能)が活動を開始した。
ワールド株式投資セミナーを主催しているのはベイビー。
ベイビーは再び、世界恐慌を引き起こそうとしているという内容だった。

メールが届いてから、21世紀少年は独自にベイビーについて調べていた。
ある程度の情報は得られたが、どのように世界恐慌を起こすのかはわからなかった。
ランダムに抽出した銘柄情報を流すだけじゃ、よくあるセミナーと同じじゃないか。
いったい、ベイビーはどうやって世界恐慌を起こそうとしているのだろう。

自室に戻った21世紀少年は、ワールド株式投資セミナー事務局からの封筒を開けた。
同封されていた書面を読み始めた21世紀少年の顔色が、みるみる変わり始めた。
ベ、ベイビーは、この方法で世界恐慌を起こそうとしているのか。
親愛なる有料会員様へ、と始まる書面には次の内容が書かれていた。

「このたび、有料会員の皆様だけに特別なご案内です。
必ず相場で儲けることができる投資手法と銘柄のご案内です。
先ず、信用取引口座をお持ちで無い方は、信用取引口座を開設してください。
信用取引口座が開設できましたら、次頁の推奨銘柄の購入を是非、ご検討ください。

信用取引口座を開設することで、お手持ちの資金以上の取引が可能になります。
また、株を高く売って、安く買い戻す、『売り』で利益を得ることもできます。
信用取引はハイリスクだといわれています。
ですが、当セミナーの推奨銘柄を売買することで、リスクは限りなくゼロにできます。

さらに、投資した資金が多ければ多いほど、皆様が得られるリターンは多くなります。
今後、事務局が有料会員の皆様に推奨する銘柄は、各市場で同じ銘柄になります。
世界に数多くいる有料会員の皆様が、同じ銘柄を同じ時期に売買するのです。
有料会員の皆様は買えば騰がり売れば下がる、無敵の売買ができるようになります」

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