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2026年4月27日月曜日

【小説】究極のスマホ

※AI(人工知能)と作った小説です。

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究極のスマホ

都内の雑居ビルにある「ウルトラ商事」の会議室で企画会議が始まった。
ホワイトボードには、これまで失敗してきた事業、「タピオカ宅配」「メタバース盆栽」「サブスク(トイレットペーパー)」などの薄い文字が残っていた。
参加者は、「七転び八起き」を信条とする佐藤社長、冷静すぎるエンジニアの田中、そして何に対しても「いいですね!」と否定しない営業の鈴木の3名がいた。

佐藤社長が鼻息荒く宣言する。「次はこれだ。AI搭載・次世代型スマートフォン。名付けて『超強力ウルトラハイパーデラックスモバイル(AI付)』!」
田中が「名前が長すぎます」と突っ込むが、社長は無視した。
「今のスマホは中途半端だ。もっとビジネスに特化し、ユーザーの思考を100%代行する究極のスマホを作るんだ」

3人は「究極のスマホ」に必要な条件を出し合い始めた。
鈴木:「AIが勝手に契約書を作って、相手の機嫌を伺いながらメールも送ってほしいですね。できれば自動音声でのクレーム対応も」
田中:「それなら、大画面じゃないと編集が追いつきません。少なくとも13インチは欲しい」
社長:「マルチタスクも重要だ。Zoomを繋ぎながら、資料を3枚同時に開いて、裏でAIに市場調査をさせたい。メモリは最低でも32GBだ」
鈴木:「外回り中に充電が切れるのは致命的です。丸二日はフル稼働できるバッテリーが必要です」
田中:「あと、キーボードも欲しい。フリック入力じゃAIへの指示が追いつかない」

会議は白熱し、ホワイトボードは条件で埋め尽くされる。
「13インチ」「マルチタスク」「32GB」「バッテリー」「キーボード」「冷却ファン」…。
「よし!完璧だ!」と喜ぶ社長に対し、田中がふと、手元を見つめて呟く。
「……社長。その条件、全部満たしてる機械が、目の前にあります」

社長と鈴木が視線を落とすと、そこには田中がさっきから議事録を打っている会社支給のノートパソコンがあった。
「これにAIソフト入れれば全部できます。っていうか、今やってます」
沈黙が流れる会議室。
社長は窓の外を見つめ、「……スマホって、持ち歩けるのが売りだったな」と力なく呟く。
「でもこれ、13インチでキーボード付きなら、ポケットに入りませんよ」と鈴木。
佐藤社長はゆっくりと立ち上がり、「よし、次は『超快適ウルトラハイパーデラックススーツ(ノートパソコンが入るポケット付)』だ!」と叫ぶ。
田中は溜息をつき、静かにパソコンを閉じた。

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※この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・商品とは関係ありませんw

【小説】平均の轍(わだち):2020年から2060年の日本

※AI(人工知能)とシミュレーションした近未来の小説です。

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平均の轍(わだち):2020年から2060年の日本

【2020年:蓮20歳】日本の人口:約1億2,626万人
地方都市の神社の境内にある喫茶店。
成人式の帰り、蓮(れん)、健二(けんじ)、和也(かずや)の3人は、神社の境内にある小さな喫茶店にいた。
「10年ごとにここで集まろう」
まだ人間が丁寧に淹れてくれるコーヒーを飲みながら笑い合う。
東京の大学へ進学した蓮、地元の工場に就職した健二、家業を継ぐ予定の和也。
この年、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、社会の「重み」が静かに増し始めていたが、彼らにはまだ「右肩上がり」の幻想が残っていた。

【2030年:蓮30歳】日本の人口:約1億2,013万人
新宿へ向かう通勤列車の車内。
結婚した蓮は都内の中小IT企業に勤めている。
列車は完全自動運転になり、車掌の姿はない。
車内モニターのAIが乗客の視線を解析し、個々人に最適化した広告を流し続けている。
共働きで世帯年収は800万円を超えたが、物価高と社会保険料の増額で、手取りは20代の頃と大差ない。賃貸マンションの家賃もAIによる需給予測で毎年吊り上げられている。
地方都市の神社の境内にある喫茶店。
神社の喫茶店は、入り口に顔認証ゲートが設置され、注文はQRコードのセルフサービスに変わっていた。
健二:「親の介護用具を揃えるだけで給料が飛ぶ。地方は施設がパンクしてるんだ」
和也:「うちは子どもが生まれたが、地元の産婦人科が閉鎖されて隣の市まで車で1時間。インフラが維持できないって、こういうことなんだな」

【2040年:蓮40歳】日本の人口:約1億1,284万人
品川駅のホーム。
蓮は離婚して一人暮らし。
品川駅のホームには売店すらなく、全てが自動販売機と非接触型ロッカーに置き換わった。
この年、団塊の世代がほぼ姿を消し、日本は年間150万人以上が亡くなる「多死社会」のピークを迎えていた。
街には空き家が溢れているはずなのに、東京の利便性の高い場所だけは、海外資本の流入で高騰を続けている。
地方都市の神社の境内にある喫茶店。
健二:「実家が売れない。放置すれば特定空き家で増税だ。親が遺した家が、今や俺の首を絞めている」
和也:「中学生の息子を、地元の数少ない存続校に通わせるだけで精一杯だよ。インフラ維持費の特別徴収って名目で、水道代が20年前の倍になった」

【2050年:蓮50歳】日本の人口:約1億469万人
ホログラム広告が踊るオフィス。
蓮の会社はAIによる自動経営に移行し、人間の社員は「例外処理」を担当する数人のみ。
老後の不安から中古マンションを探すが、築40年の物件ですら、蓮の年金予定額を上回る管理費を要求される。
「現役世代1.4人で高齢者1人を支える」という数字が、重い税金として肩にのしかかる。
地方都市の神社の境内にある喫茶店。
健二:「ついに俺の地区のゴミ収集が廃止されたよ。指定の集積所まで自力で運ぶか、高額な戸別回収を契約するかだ」
和也:「妻は介護離職した。住宅ローンは完済したが、家があるエリアが『行政サービス維持困難区域』に指定された。救急車を呼んでも30分は来ないと言われたよ」

【2060年:蓮60歳】日本の人口:約9,615万人(高齢化率約38%)
品川駅へ向かう自動運転タクシーの車内。
蓮は結局、一度も家を買うことなく60歳を迎えた。
タクシーの窓の外、東京のビル群は美しく維持されているが、路地裏には家賃未払いでロックされた住戸が散見される。
受給開始が75歳に伸びた年金は、都内の家賃を払えば食費も残らない額だ。
地方都市の神社の境内にある喫茶店。
もはや調理ロボットさえおらず、並んでいるのは高栄養のゼリーと、味気ない自動コーヒーだけだ。
和也:「孫に会うのはVRの中だけ。あいつらはもう、この不便な地元には戻ってこない」
健二:「……2020年に戻れたら、どうしただろうな」
3人は、かつて同じだった「平均」的な人生が、選択によって「修復不能な格差」に変わったことを沈黙の中で受け入れた。
窓の外には、AIが最適化した静かな縮小社会が広がっている。
人間が幸福を感じる隙間を、冷徹に削ぎ落とされた景色だった。

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この小説は「最悪のシナリオ」ではなく、現在の統計が示す「最も可能性の高い予測」に基づいています。
もし、この未来を変えたいと願うなら、私たちは今、何を選択すべきでしょうか。
この轍(わだち)を外れる道は、まだ残されているはずです。

2025年10月11日土曜日

【小説】たわけになりて米を売るべし

たわけになりて米を売るべし

2025年9月の週末の夕方。
大阪市中央区北浜の裏通りにある雑居ビルの地下から、年配の男が上がってきた。
黒シャツとジーンズ姿の男は、頭に黒のバンダナを巻き、口髭をたくわえていた。
男は、入口にある看板「BAR Three monkeys」の電源を入れると、地下へ降りた。

男は「Three monkeys」と書かれた木製のドアを開け、店の中へ入った。
店は細長い作りになっており、カウンター席が8席しかない店には誰もいなかった。
カウンターの中へ入った男は丸椅子に座り、リモコンで壁のテレビをつけた。
客が来るまでのヒマつぶしに、ニュース番組を観始めた。

気づくと、テレビを観始めてから、30分が過ぎていた。
いきなり、ドアが開くと、このビルのオーナーである島崎が入ってきた。
「いらっしゃいませ、島崎さん」、丸椅子から立ちあがった男がいう。
急いできたのか、息を切らしている島崎が手前のカウンター席に座っていう。

「し、知り合いから聞いたんやけど、あんた有名な相場師らしいな」
「株はしてますが、趣味程度です」、壁のテレビを消しながら男がいう。
「丑田春樹いうたら"三猿の丑田"いうて、株の世界では知らんもんはおらへんちゅう話や。
まさか、こんな身近におったとはな、こら運命ちゅうやつやな」、島崎がいう。

「ご注文は」、イヤな予感がしながら、丑田が聞く。
「飲みもんはええ、あんたに頼みたいことがあるんや。
実はな、株を買うとるんやけど、いつ売ったらええか、教えて欲しいんや。
証券会社はまだ売るなっていうんやけど、これから下がるかもしれんしな」、島崎がいう。

「私は金融業の免許がないので、お受けできないのですが」、丑田がいう。
「そこを何とか頼むわ、謝礼はするし、何なら賃料下げてもかまへん」、島崎がいう。
「お金の問題ではなく、法に触れるかもしれない行為はできないのです」、丑田がいう。
「責任はわしが持つし、一筆書いてもかまへん、頼むわ」、島崎がいう。

この場所は気に入っており、新たな場所を探すのも面倒だと思った丑田がいう。
「どうしてもと仰るなら、無償であることと責任は島崎さんにあると一筆書いてください。
あと、教えることはできないので、取引は私にさせてください。
取引中は一人にさせていただくことも条件です」

「本当にそれでええんか、タダ働きやんか」、島崎がいう。
「この条件を守っていただけないなら、お受けすることはできません」、丑田がいう。
「わかった、ほな一筆書くから、紙とペン貸してんか」、島崎がいう。
丑田はカウンター下からノートとペンを取り出すと、島崎に渡した。

翌週水曜日の朝、大阪市中央区北浜の裏通りにある雑居ビルの最上階。
複数の不動産を持つ島崎は、このビルの最上階の一室を管理事務所にしていた。
エレベーターを降りた丑田は島崎の事務所へ向かった。
ドアの脇にあるインターホンを押すと、待っていた島崎が中へ招き入れてくれた。

事務所の中には、いくつかの書棚と向い合せに置かれた事務机と椅子しかなかった。
「こっちの部屋に用意したさかい」、島崎が丑田を社長室と書かれた部屋へ連れていく。
広いとはいえない社長室には、書棚と事務机よりは高価そうな机と椅子があった。
机の上には、起動させたノートパソコンがあった。

「ログインしとるけど、ログインと取引のパスワードは付箋で貼っといた。
今日は定休日やから、誰も来うへんはずや、何かあったら、携帯に電話してくれたらええ。
終わったらカギ閉めといて。カギは取りに行くまで持っといてくれたらええ。
取引は任すんで、頼むわな」、島崎はいうと、丑田にカギを渡して部屋を出て行った。

一人になった丑田は、ジーンズのポケットから手帳とペンを取り出した。
椅子に座ると、マウスを動かして、取引口座を確認した。
保有銘柄は10銘柄で8銘柄が含み益、評価額と現金の合計は1,000万円ほどだった。
丑田は画面を見ながら、銘柄コードと数量、平均取得単価を書き取っていった。

書き取りが終わると、時刻は8時30分になろうとしていた。
30分で10銘柄の売り注文、3分で1銘柄、ぎりぎりだな。
丑田は前日終値での売り注文の入力を始めた。
買い気配の銘柄が多く、指値を高くするか迷ったりしたが、前日終値での入力を続けた。

最後の売り注文の入力が終わったのは、取引開始時間の直前だった。
取引開始時間になると、次々と売り注文が約定した。
寄付きで約定した銘柄は、前日終値より高く約定していた。
「万人が万人ながら強気なら たわけになりて米を売るべし」、丑田はつぶやいた。

その日の相場は寄り天で始まった。
底打ち反転したのを確認した丑田は、含み損の銘柄の買い注文を出し、約定させた。
約定すると、すかさず、含み損銘柄の売り注文を出した。
また、約定していない売り注文の指値を変更し始めた。

翌木曜日の朝、大阪市中央区北浜の裏通りにある雑居ビルの最上階。
早朝出社した島崎は、社長室でノートパソコンを起動、ログインして取引口座を確認した。
10銘柄あった保有銘柄は、全て売られて、なくなっていた。
驚いたのは、税金が引かれているのに、1,000万円超の現金が残っていることだった。

聞いた話はホンマやったんやな、"三猿の丑田"こと丑田春樹。
江戸時代の米相場師で「三猿金泉録」を書いた牛田権三郎の子孫。
どえらい人が店子やったんやな、出ていかれんよう、気つけないかんな。
島崎はログアウトすると、ノートパソコンをシャットダウンした。