大学生の21世紀少年は、都内にある大学の寮で1人暮らしをしていた。
帰宅した21世紀少年が個人用PCを立ち上げると、1通の新着メールがあった。
このメールアドレスは限られた人にしか教えていない。
誰からだろう、21世紀少年は受信トレイを起動した。
メールの差出人は、無敗のキングだった。
メールを読み始めた21世紀少年は、メールの内容に引き込まれていった。
「恐慌を起こしてきたBABYというAI(人工知能)が活動を開始した。
BABYは、日本を含む十数カ国でワールド株式投資セミナーを開催しているらしい。
ワールド株式投資セミナーの開催目的は不明だ。
だが、奴が再び、恐慌を引き起こそうとしていることは間違いないだろう。
ワシは貴様に何かしてくれとはいわない。単なる情報提供だ」
短いメールだったが、無敗のキングの真意を21世紀少年は瞬時に理解した。
無敗のキングは、よい大人なんだけど、伝え方が素直じゃないんだよね。
一言、BABYと戦え、といってくれれば済むのに。
さてと、先ずはBABYに関する情報収集からだな。
21世紀少年はにっこりと微笑むと、BABYに関する情報の高度検索を始めた。
大阪難波のタワーマンションの1室。
淀屋は自宅の居間で、PCが新着メールの着信を知らせる音を聞いた。
今日の仕事は終わりやのに、いったい誰や。
これから、知り合いがオープンした新地のクラブに顔出さなあかんのに。
ぶつぶつ文句をいいながら、受信トレイを確認すると、2通の新着メールがあった。
1通目は、4年前から交際している彼女、無敗のテンちゃんだった。
「昨夜は電話もらって嬉しかったです。
ただ、気になることがあったので、メールしました。
昨夜、浮気していないでしょうねって、聞いたとき・・・。
上手くはいえないけど、いつもと違う感じがしました・・・。
他の男の人とは違うって信じなきゃいけないのに・・・。
いつもと違うって思ったこと、反省してます、本当にごめんなさい・・・」
すぐに淀屋は知り合いに電話、急用ができて、クラブに行けなくなったことを伝えた。
気を落ち着けた淀屋は、2通目のメール、無敗のキングからのメールを確認した。
メールの内容は、同時刻に21世紀少年が受信したメールの内容と同じだった。
AI相手とはおもろいやんけ、淀屋初代本家13代目当主の男は不敵な笑みを浮かべた。

0 件のコメント:
コメントを投稿