この格言は、長期投資を心がけている向きには関係がなく、目先的に小波動を狙う人が、相場のサイクルとはそういうものだと覚えておくのに便利な格言である。
相場の推移の典型とは、ちょうどなだらかな山の稜線を描くように、ゆっくり上昇していき、突如として急勾配を登りつめたと思ったとたん、急坂を一気に下り、再び次の上昇を始めるまで長い期間にわたって横ばいを続ける。その感じを、仮に日数で表現するとすれば「天井三日、底百日」または「天井三日、底三年」ということになる。
短期の売買をする人は、この相場のサイクルのなかでわずかの期間だけが勝負どきだと知らなければならない。いったん時期をはずしてしまうと、長い間辛抱しなければならなくなるが、元来が短期戦型の人にはそれが苦痛であり、こらえきれずに投げ出すことにもなる。しかも、早々に見込み違いに気づいて投げるならいいのだが、やや手遅れになるために痛手は大きくなりやすい。短期なら短期、長期なら長期と、売買の期間を最初から決めてかかり、もし見込みが違ったら早めに処置することを考えなければならない。
その期間の一応のめどを、格言では「小回り三月、大回り三年」といい、短期は3力月、長期は3年間を周期として考えるべきだとしている。むろん、必ずしも3月と3年というわけではないが、景気の循環と株価の波動が、ほぼそのサイクルを描くところに経験的根拠を求めている。
(「天井三日 底百日」日本証券業協会HPより)
今の相場をバブルだとは思わないが、高値圏にあることは間違いない。
高値圏ということは「天井三日 底百日」のように、いつかは急坂を一気に下ることになる。
急坂を下ることになるかもしれない、2つのトリガー(引金)について書いてみる。
1つ目のトリガーは、米国国債金利の急落であるw
下図は、上が米国国債10年金利、下がTOPIX(東証株価指数)の1年チャート。
直近の金利は、先日から急上昇、すなわち急勾配を登っている状態である。
チャートから、昨年6月の上昇時(赤丸内)に似た急勾配で登っていることがわかる。
金利が急坂を一気に下り始めると、相場も急落するかもしれないw
下図は、昨年年初からの信用取引の「買い残金額」と「売り残金額」の推移。
先月末の「買い残金額」は、同期間の過去最高額となる3兆円近くになっている。
買い方が利益確定する売り方になったとき、相場も急落するかもしれないw
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