先日の大阪北部地震でブロック塀が倒壊、尊い命が失われた。
この件で報道されている内容に、違和感があるので書いてみる。
ブロック塀を倒壊させないのは、所有者や管理者の責任と報道されている。
建築士の自身からいわせると、最も責任が重いのは工事会社である。
ブロック塀は誰にでも積めるものではない。
ブロック塀を積むためには、知識と経験が必要になる。
あれだけの高さのブロック塀を積もうとすれば、それなりの技量も必要になる。
しかも、上から下まで鉄筋を通していなければ、熟練工でないと積むことはできない。
つまり、あのブロック塀を積んだ熟練工は、明らかに手抜きしたのである。
工事を請け負った工事会社も手抜き工事だとわかっていながら、黙認した。
多くの発注者と同じく、今回の工事を発注したのも建築の素人だ。
発注者が建築の素人なのをいいことに、儲けようと手抜きしたのである。
建築基準法の第一条に目的がある。
目的には「国民の生命、健康及び財産の保護を図り」との文言がある。
国民の生命を保護するどころか、危険に晒す工事会社は淘汰しなくてはならない。
自身は今回の件は氷山の一角で、今も多くの手抜き工事が行なわれていると思っている。
0 件のコメント:
コメントを投稿