誰でも「相場師」になることはできる。
「相場師」として成功するためには、学ばなければいけない。
学ばずに相場を張っても、失敗することは歴史が証明している。
幸いにも偉大なる相場師達は、我々に数多くの教訓を残してくれている。
前回、福澤桃介という天才相場師の略歴を紹介した。
以前、愛読書である「銭の戦争」のモデルを探していて、彼に辿りついた。
自身が相場師になるきっかけの1つに、彼を知ったことがあるかもしれない。
彼も我々に多くの教訓を残してくれている。
「諸君が株式投資において注意すべきことは、
第一は、預金利子を標準として売買し、理屈外に相場が上がって
世の中が馬鹿騒ぎをしているときには決して手を出さないこと、
第二に、株は会社が安全な物のみを選ぶこと、
第三に、決して借金までして株を買わないことの三点である」
第一は、預金利子より高くなれば売り、低ければ買うというシンプルなものである。
今のような低金利では、さしずめ配当金利を標準にというところかもしれない。
第二は、会社が潰れれば大損となるため、基盤の強固な会社を選べといっている。
第三は、借金をするから破産する、うかうか借りる者が馬鹿に違いないといっている。
次に彼の投資信条を書いてみる。
・兜町と逆をいくこと
・日ごとの小波動には目もくれず、遠方を見ること
・腹八分目でとどめておくこと
・早耳は信用しないこと
・事前に企業業績を調べること
今まで紹介した偉大なる相場師達と同じく、長期的な観点を重要としていたように思える。
しかし、大相場においては、相場の状況に応じて臨機応変に立ち回り、連戦連勝だった。
彼は相場で臨機応変に勝ち続けることは難しいと考え、実業界へと転進した。
彼の残してくれた教訓は、天才ではない人々が成功するための教訓だと考えている。
自身は「買い」の相場師なので、彼のような臨機応変な立ち回りはできない。
しかし彼の教えを守ることで、連戦連勝の相場師になれると考えている。