2026年10月17日土曜日

【コラム】パスキーのパターン別セキュリティリスク

自身はネット黎明期からネットを利用しており、利用歴は比較的、長い。
行政や企業がネットを導入する前から利用している。
近年の利用者を見ていると、大丈夫だろうかと思うことが多い。
利用者が増えたためだが、セキュリティに対する意識が低い人が多いように思うw

最近、企業の情報漏えいが公表されることが多い。
対策を見ていると、そこじゃないだろうと思うことがある。
パスキーを導入している企業があるが、導入しても情報漏えいしてたりする。
パスキーの対策を見ていても、そこじゃないだろうと思うことがあるw

正しく理解して設定すれば、パスキーのセキュリティリスクは少ない。
だが、設定の仕方によっては、危険な状態になる。
AI(人工知能)と、パスキーのセキュリティリスクの記事を作った。
誰かの参考になるかもしれないので書いてみるw

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パスキーのパターン別セキュリティリスク

「パスキー(Passkey)にすれば、顔認証や指紋認証を使うからパスワードより安全!」
最近、銀行や証券会社、ネットショッピングなどでパスキーの導入が進み、こんな文句をよく耳にしますよね。
でも、ちょっと待ってください。
実は「パスキーをどこに保存しているか」によって、その安全性は天と地ほど変わるのをご存知でしょうか?
最悪の場合、「ひとつのアカウントが乗っ取られただけで、登録しているすべての銀行や証券口座が芋づる式に突破される」という致命的なリスクが潜んでいます。
今回は、パスキーの保存方法による3つのパターンと、そのリスクの違いを分かりやすく解説します。

そもそもパスキーの仕組みをおさらい
リスクを見る前に、超基本だけ押さえておきましょう。
パスキーは、以下の3つの登場人物で成り立っています。
• ① デバイス(あなたのパソコン)
• ② アカウントのサーバー(Apple、Google、1Passwordなど)
• ③ サービス側のサーバー(銀行、証券会社、ショッピングなどのサイト)
仕組みは「鍵(秘密鍵)」と「鍵穴(公開鍵)」の関係です。
あなたの①のデバイスにある「秘密鍵」を、生体認証(顔や指紋)でカチャッと回すことで、③のサイトの「公開鍵」と合致し、ログインできる仕組みです。
では、この「秘密鍵(鍵)」がどこに置かれるかで変わる、3つのパターンを見ていきましょう。

【パターン1.デバイス保存(同期なし)】
• 状態: ①秘密鍵 ⇔ ②なし ⇔ ③公開鍵
• リスク度:★☆☆☆☆(安全)
「秘密鍵(鍵)」が、①のデバイスの中(それも暗号化された安全な専用エリア)にしか存在しない状態です。
②のサーバーにはデータが流れません。
• メリット
ネット経由のハッキングが極めて困難です。
攻撃者があなたの証券口座を開けるには、「①のデバイスを物理的に盗んだり、あなたの顔や指紋認証を突破する」しかありません。
• リスク
①のデバイスを紛失したりすると、自分自身も二度とログインできなくなります(バックアップがない場合)。

【パターン2.クラウド保存(同期あり)】※一般的な設定
• 状態: ①秘密鍵 ⇔ ②秘密鍵 ⇔ ③公開鍵
• リスク度:★★☆☆☆(注意が必要だが、ルールを守れば安全)
iPhoneの「iCloudキーチェーン」や、Androidの「Googleパスワードマネージャー」などを使い、「秘密鍵(鍵)」を②のクラウドにも保存して、同期している状態です。
• メリット
①のデバイスを失くしたり機種変更したりしても、新しいデバイスでAppleやGoogleのアカウントにログインすれば、すぐにパスキーが復元できて便利です。
• リスク
②の「AppleやGoogleのアカウント」へのログインが、そのまま③の「銀行や証券口座」への入り口と直結します。
パスコードを保存していなければリスクは低い
「②のクラウドに鍵があるなら、AppleやGoogleがハッキングされたら終わりでは?」と思うかもしれませんが、そこは対策されています(エンドツーエンド暗号化)。
②のクラウド上の秘密鍵は、①のデバイスの画面ロック解除PIN(パスコード)を使って強力に暗号化されています。
そのため、仮に攻撃者が②のアカウントに不正ログインしたとしても、パスコード(PIN)さえ知られなければ、②のクラウドから秘密鍵を復元することはできません。

【パターン3.パターン2 +② パスコードのメモ(最悪のケース)】
• 状態: ①秘密鍵 ⇔ ②秘密鍵 + パスコードのメモ ⇔ ③公開鍵
• リスク度:★★★★★(極めて危険)
パターン2の状態で、さらに「画面ロックPIN(パスコード)や、アカウントのパスワード」を、iCloudメモやGoogle Keep、メールなどの『②のクラウド上のメモ』に保存してしまっている状態です。
最近ニュースになっている「証券口座でのパスキー悪用・不正取引被害」は、このパターン3が原因だと見られています。
なぜこれが超危険なのか?
攻撃者にフィッシング詐欺などで②の「Apple ID」や「Googleアカウント」にログインされてしまった瞬間、何が起きるでしょうか?
1. 攻撃者は、②のクラウドから「暗号化された秘密鍵」を手に入れます。
2. 同時に、②のクラウドメモから「暗号を解くためのパスコード(PIN)」も見つけ出します。
3. これで、攻撃者の手元で秘密鍵の暗号が解除されてしまいます。
結果として、攻撃者は①のデバイス、あなたの顔(生体認証)も必要とせず、自分のパソコンから③のあなたの銀行や証券口座へフリーパスでログインできてしまうのです。
パスキーの安全神話はここで完全に崩壊します。

まとめ:私たちがやるべき自己防衛
リスクの度合いは、パターン1(安全) < パターン2(普通) < パターン3(超危険) です。
多くの証券会社やネットの解説は「アカウントを守れ(パターン2の対策)」としか言いませんが、本当に恐ろしいのは「鍵と、鍵を開けるためのメモを同じ場所に置いてしまうこと(パターン3)」です。
パスキーを便利に、かつ安全に使うために、今すぐ以下の2点を確認してください。
1. クラウド上のメモに、スマホのロック解除PIN(パスコード)やマスターパスワードを絶対に書き残さないこと。
2. 本当にお金を失いたくない重要な金融機関(証券・銀行)だけは、クラウド同期を切った「パターン1(デバイス限定パスキーやYubiKeyなど)」で運用することを検討すること。

【パターン3を回避するための「PCでの3ステップ対策」】
パソコンを開いて次の3つのステップを確認・実行してください。
これだけで「パターン3」の超危険な状態から脱出できます。
ステップ1.クラウド上の「メモ」から暗号化キーを削除する
PCのブラウザから、普段使っているクラウドメモ(iCloudメモ、Google Keep、OneDriveなど)や、Gmail・Outlookの「下書き」を開いてください。
• 検索窓に「PIN」「パスコード」「パスワード」「銀行」「証券」などのキーワードを入力します。
• もしスマホのロック解除PIN(4桁〜6桁の数字)や、アカウントのマスターパスワードを控えたメモが見つかったら、紙などに控えてから、そのメモを完全に削除(ゴミ箱からも削除)してください。
ステップ2.PCブラウザの「アカウントのセキュリティ」を強化する
パスキーの「同期の元」となっているアカウント自体を、PCから守る設定にします。
• Googleアカウントの場合: 「Googleアカウントを管理」>「セキュリティ」を開き、「2段階認証プロセス」を有効にします。
• Apple ID(iCloud)の場合: ブラウザで「Apple IDの管理」サイトを開き、サインイン時の2ファクタ認証が有効であるか確認します。
• これより、万が一パスワードが漏れても、PCからの不正ログインを水際でブロックできます。
ステップ3.PC用パスワードマネージャーの「マスターパスワード」を独立させる
もしPCで「1Password」や「Bitwarden」などのパスワードマネージャーを使ってパスキーを同期している場合、そのアプリを開くための「マスターパスワード(またはPIN)」の設定を確認します。
• そのパスワードが、GoogleアカウントやApple IDのパスワード、あるいはスマホのPINと同じ文字列(使い回し)になっていないか確認してください。
• 同じになっている場合は、今すぐ「他のどれとも被らない、独立した強力なパスワード」に変更します。
「鍵(パスキー)」と「鍵穴を開けるヒント(メモ)」を同じネット上に置かないこと。
このシンプルな見直しが、あなたの資産を守る最大の防衛策になります。

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